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中小企業診断士(一次)の例題・出題範囲・重要用語

短答式のみ

出題範囲

  • 経済学・経済政策
  • 財務・会計
  • 企業経営理論
  • 運営管理
  • 経営法務
  • 経営情報システム
  • 中小企業経営・政策

例題に挑戦

スキルサートのAIが生成した演習問題のサンプルです。アプリでは毎週新しい問題が追加されます。

例題1

流動性のわな(利子率が極めて低い状態)における経済政策の効果に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 利子率の上昇を招くことなく貨幣供給量を増大させることが可能である。
  2. IS曲線を右側にシフトさせると、利子率が上昇し民間投資が抑制される。
  3. LM曲線が垂直な直線として描かれ、財政政策による所得拡大効果は消失する。
  4. 財政政策による所得拡大効果は、通常のケースよりも大きくなる。
  5. 貨幣需要の利子弾力性がゼロであるため、金融政策の効果が最大となる。
解答と解説を見る

正解: 財政政策による所得拡大効果は、通常のケースよりも大きくなる。

正解は「財政政策による所得拡大効果は、通常のケースよりも大きくなる。」です。流動性のわなとは、利子率が極めて低く、貨幣需要の利子弾力性が無限大となっている状態を指します。このとき、LM曲線は水平な形状になります。この状況下で財政支出を拡大してIS曲線を右側にシフトさせても、利子率が全く上昇しないため、民間投資を抑制する「クラウディング・アウト」が発生しません。その結果、政府支出の増加に伴う乗数効果が最大限に発揮され、国民所得の増加幅は通常のケースよりも大きくなります。一方で、金融政策はLM曲線をさらに水平方向に移動させるだけで所得に影響を与えないため、無効となります。

例題2

消費者理論における下級財(劣等財)およびギッフェン財の性質に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

  1. 代替効果は、価格が下落した財の需要量を所得の変化に関わらず必ず増加させる。
  2. 下級財とは、所得が増加したときに需要量が減少する性質を持つ財のことである。
  3. ギッフェン財とは、価格が下落した際に需要量が減少するほど所得効果が強い財である。
  4. すべてのギッフェン財は下級財に分類されるが、すべての下級財がギッフェン財とは限らない。
  5. 下級財において、価格が下落した際の所得効果は需要量を増加させる方向に働く。
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正解: 下級財において、価格が下落した際の所得効果は需要量を増加させる方向に働く。

正解は「下級財において、価格が下落した際の所得効果は需要量を増加させる方向に働く。」です。不適切な選択肢を選びます。下級財(劣等財)は、所得が増加したときに需要が減る財です。財の価格が下落すると実質所得が増加しますが、下級財の場合はこの実質所得の上昇が需要を「減少」させる方向に作用します。代替効果は常に需要を増加させる方向に働きますが、下級財の所得効果はそれとは逆の方向に働きます。この所得効果による減少分が代替効果による増加分を上回る特殊なケースがギッフェン財です。したがって、価格下落時の所得効果が需要を増加させるという記述は誤りです。

重要用語

GDP(国内総生産)
一定期間内に国内で生み出された付加価値の合計のことです。国の経済規模を測る最も代表的な指標であり、フローの概念です。市場で取引された財・サービスが対象となり、家事労働やボランティアは含まれません。三面等価の原則により、生産面、分配面(所得)、支出面のどこから計測しても理論上の金額は一致するという特徴があります。
IS-LM分析
財市場の均衡を表すIS曲線と、貨幣市場の均衡を表すLM曲線を用いて、国民所得と利子率がどのように決定されるかを分析するモデルです。IS曲線は右下がり、LM曲線は右上がりの形状をとり、両者の交点で両市場が同時に均衡します。政府の財政政策や中央銀行の金融政策が、実体経済にどのような影響を与えるかを視覚的に理解するために用いられます。
価格弾力性
価格が1%変化したときに、需要量や供給量が何%変化するかを示す指標です。需要の価格弾力性が1より大きい場合を「弾力的」と呼び、価格のわずかな変化で需要が大きく変動します。一方、1より小さい場合を「非弾力的」と呼び、生活必需品などのように価格が変動しても需要があまり変わらない性質を指します。企業の価格戦略を考える上で重要な概念です。
パレート効率性
資源が最適に配分されており、他の誰の効用も下げずには、特定の誰かの効用を高めることができない状態のことです。これ以上、資源配分を改善する余地がない効率的な状態を指します。市場メカニズムが完全に機能する完全競争市場ではパレート効率性が達成されますが、所得分配の公平性については考慮されていない点に注意が必要です。
比較優位
リカードが提唱した国際分業の理論です。他国と比較して、相対的に低い機会費用(生産のために諦める他の財の量)で生産できる財に特化して貿易を行うことで、両国ともにより多くの消費が可能になり利益を得られるという考え方です。ある国が全ての財の生産で他国より優れていても(絶対優位)、比較優位に基づいた貿易によって全体の利益を最大化できます。
外部不経済
ある経済主体の活動が、市場取引を通さずに第三者に対して負の影響を与えることです。代表例として公害や騒音、放置自転車などが挙げられます。この場合、市場価格に社会的費用が反映されないため、市場メカニズムに任せると過剰な生産や消費が行われる「市場の失敗」が生じます。対策として、ピグー税の課税や直接的な規制が行われます。
乗数効果
政府支出の増加や減税などの投資が、その当初の額を上回って国民所得を増加させる効果のことです。例えば、政府が公共投資を行うと、その支出は企業の所得となり、さらに従業員の消費へと連鎖していきます。この消費の連鎖(波及効果)によって、最終的に増える国民所得の総額は、最初の投資額の数倍になります。限界消費性向が高いほど、この効果は大きくなります。
インフレ・デフレ
物価が持続的に上昇し貨幣価値が下がる状態をインフレ、物価が持続的に下落し貨幣価値が上がる状態をデフレと呼びます。デフレ下では、消費者が買い控え、企業の売上が減少して賃金が下がり、さらなる需要不足を招く「デフレ・スパイラル」に陥るリスクがあります。経済政策では、これらをコントロールして物価の安定を図ることが重要な目標となります。

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