コンサルタント / キャリア

キャリアコンサルティング技能士1級(学科)の例題・出題範囲・重要用語

学科試験のみ

出題範囲

  • 社会・経済的な動向とキャリア形成支援の必要性の認識
  • キャリアコンサルティングを担う者の活動範囲と義務
  • キャリアコンサルティングの役割の理解
  • キャリアに関連する理論の理解
  • カウンセリングに関連する理論の理解
  • 自己理解に関する理解
  • 仕事・職業に関する理解
  • 職業能力開発に関する理解
  • 雇用管理(人事管理・労務管理)に関する理解
  • 労働市場等に関する理解
  • 労働法規、社会保障制度等に関する理解
  • 学校教育制度、キャリア教育に関する理解
  • メンタルヘルスに関する理解
  • ライフステージ、発達課題に関する理解
  • 転機に関する理解
  • 相談者の類型的・個人的特性に関する理解
  • 基本的スキル
  • キャリア形成、キャリアコンサルティングに関する教育、普及活動
  • 環境への働きかけの認識と実践
  • ネットワークの認識と実践
  • 自己研鑽・スーパービジョン
  • キャリア形成支援者としての姿勢
  • グループアプローチの概念と意義
  • グループアプローチの形態と方法
  • グループダイナミックス
  • リーダーの役割と資質
  • グループエンカウンター
  • エンカウンターグループ
  • グループアプローチにおけるリーダーの留意点
  • 指導者のあり方
  • 指導内容(概念の学習、理論の学習、態度の学習、スキルの指導等)
  • 指導計画(指導目標、対象者による内容の種類、時間、場所等)
  • 指導法(強化法、シェーピング、シェアリング、講演と講義、ワークショップ、コミュニケーションスキル、パワーポイントの使用等)
  • 指導の評価方法
  • サイコエデュケーション(心理教育)
  • スーパービジョンとは何か
  • スーパービジョンの原理
  • スーパービジョンの領域
  • スーパービジョンの形態
  • 面接記録の書き方
  • 事例の書き方、事例の捉え方とその指導
  • リファーの仕方(依頼文、紹介文)
  • 指導上の留意点
  • ケース検討の実際

例題に挑戦

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例題1

キャリアコンサルティング技能士1級に求められる指導的役割に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 特定の理論に固執せず、あらゆる相談業務をマニュアル化して均一なサービスを提供することを目指す。
  2. 2級技能士の育成ではなく、行政機関への政策提言のみをキャリアコンサルティングの指導的役割とする。
  3. 相談者一人ひとりの心理的課題の解決を最優先し、組織への働きかけは2級技能士の役割として任せる。
  4. 指導対象となるキャリアコンサルタントの事例を分析し、その成長を促すためのスーパービジョンを行う。
  5. 相談業務の効率化のみを目的とし、後進のキャリアコンサルタントに対して事務的な手続きの徹底を指導する。
解答と解説を見る

正解: 指導対象となるキャリアコンサルタントの事例を分析し、その成長を促すためのスーパービジョンを行う。

正解は「指導対象となるキャリアコンサルタントの事例を分析し、その成長を促すためのスーパービジョンを行う。」です。キャリアコンサルティング技能士1級は、指導レベルの技能者として、後進のキャリアコンサルタント(2級技能士等)に対して適切な指導(スーパービジョン)を行う役割を担います。これには、事例検討を通じて相談過程の評価や課題の明確化を行い、後進の自己研鑽を促すことが含まれます。単なる事務的な管理や特定の理論への固執、あるいは個別の相談業務への専念ではなく、職業キャリア形成支援の質を組織的・社会的に高めることが求められます。

例題2

組織におけるキャリアコンサルティングの役割と環境への働きかけに関する記述として、不適切なものはどれか。

  1. 個人の主観的なキャリア形成を支援するだけでなく、組織内の客観的な人事制度との調整を図る役割がある。
  2. 相談者の抱える問題が組織の構造的要因にある場合、守秘義務に配慮しつつ環境改善を提案する。
  3. 組織内のキーパーソンと連携し、キャリア形成を重視する組織文化の醸成を促進する。
  4. 個人の適応のみを目的とし、組織内の制度変更や環境への働きかけは専門外として控えるべきである。
  5. メンタルヘルス不調の予防的観点から、職場環境のストレス要因を把握し、組織へフィードバックを行う。
解答と解説を見る

正解: 個人の適応のみを目的とし、組織内の制度変更や環境への働きかけは専門外として控えるべきである。

正解は「個人の適応のみを目的とし、組織内の制度変更や環境への働きかけは専門外として控えるべきである。」です。キャリアコンサルティング技能士1級には、個人の支援にとどまらず、個人を取り巻く環境(組織や制度)への働きかけを行うことが重要な役割として位置づけられています。相談者の問題が組織の制度や風土、人間関係などの環境に起因する場合、その改善に向けて組織に働きかける「環境への働きかけ」は、キャリアコンサルタントの専門的な役割の一つです。したがって、これを専門外として控えるべきとする記述は不適切です。

重要用語

スーパービジョン
キャリアコンサルタントの資質向上を目指し、熟練者が指導・助言を行う継続的なプロセスです。1級技能士には、指導者として2級以下のコンサルタントに対し、適切な指導や事例検討を通じて、相談業務の質を担保する役割が求められます。単なる技術の教示だけでなく、指導対象者の自己研鑽を促し、相談者への不利益を防止して利益を最大化することを主な目的としています。
組織開発(OD)
個人のキャリア支援に留まらず、組織全体の活性化や変革を目指す手法です。1級技能士は、個別の相談から得られた知見を組織の課題解決に繋げる役割を担います。具体的には、職場の風土改革や制度の見直し、環境改善の提案などを通じて、個人と組織の双方が共に成長できる環境を構築し、組織全体のパフォーマンスと個人の満足度を同時に高める相乗効果を生み出します。
アドボカシー
相談者の権利や利益を守るために、本人に代わって、あるいは本人と共に、環境や組織に対して働きかけを行う「代弁・擁護」の活動です。キャリアコンサルティングにおいては、不当な扱いや環境の不備がある場合に、組織に対して改善を促す重要な役割を指します。個人の努力だけでは解決困難な環境的障壁を取り除くため、コンサルタントが積極的に環境介入を行うことが含まれます。
キャリア自律
変化の激しい労働環境において、個人が自らのキャリアに対して責任を持ち、主体的に学習やキャリア形成を継続する状態を指します。キャリアコンサルティングの重要な役割の一つは、相談者が特定の組織に過度に依存せず、自らの価値観に基づき選択・行動できるよう支援することです。これにより、個人の主体性が発揮され、結果として組織の競争力強化と個人の幸福が両立されます。
ネットワーク構築
相談者の多様なニーズに対応するため、外部の専門機関(医療、福祉、教育等)や行政、企業内の各部署と連携体制を築くことです。1級技能士には、自身の専門性の限界を認識し、適切なリファラル(紹介)を可能にするための社会資源の開拓と維持が求められます。地域や職域を越えた包括的な支援体制をリードし、相談者が最適なサービスを受けられるよう調整を行う重要な役割です。
キャリア形成支援のマネジメント
組織内におけるキャリア開発支援施策を企画・運営し、その効果を管理・評価するプロセスです。単発の面談に終わらせず、教育訓練制度や人事評価、メンタルヘルス対策などと連動させ、戦略的な支援体系を構築する役割を指します。1級技能士は、経営層への提言や各部門との調整を通じて、実効性の高い支援体制をプロデュースし、組織全体のキャリア支援の質を向上させることが期待されます。
ナラティブ・アプローチ
相談者が語る「物語(ナラティブ)」を通じて、自身の経験の意味を再構成し、新たな自己像や未来を構築することを重視する支援手法です。客観的な適性診断だけでなく、個人の内省と主観的な納得感を大切にします。1級技能士は、相談者が自らのキャリアを主体的に意味付け、前向きな行動変容を起こせるよう、対話を通じて深い自己理解と意味の生成を促す高度な対話スキルの活用が求められます。
職業能力開発基本計画
日本の職業能力開発施策の中長期的な指針となる計画です。IT化や少子高齢化等の変化に対応し、生涯を通じたキャリア形成支援の重要性を強調しています。キャリアコンサルタントは、この計画の理念を理解し、リスキリング支援や非正規雇用者の処遇改善など、社会的な要請に応じた支援を提供する必要があります。国の政策動向を現場の支援に反映させ、社会全体の活力向上に寄与する役割を担います。

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