出題範囲
- 自家用電気工作物等の検査方法
- 電気に関する基礎理論
- 一般用・自家用電気工作物等の保安に関する法令
- 電力(発電・送電・配電)
- 電気工事の施工方法
- 配電理論及び配線設計
- 電気機器・制御回路
例題に挑戦
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例題1
高圧受電設備(受電電圧6600V)の竣工検査において、高圧電路の絶縁耐力試験を行う際の試験電圧および加圧時間として、電気設備に関する技術基準を定める省令に基づき正しいものは。
- 9000Vで10分間
- 7590Vで1分間
- 3300Vで1分間
- 10350Vで10分間
- 6600Vで10分間
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正解: 10350Vで10分間
正解は「10350Vで10分間」です。電気設備に関する技術基準を定める省令により、公称電圧6600Vの電路の最大使用電圧は、6600×(1.15/1.1)=6900Vと規定されています。さらに、7000V以下の電路の絶縁耐力試験電圧は、最大使用電圧の1.5倍(ただし500V未満となる場合は500V)と定められているため、6900V×1.5=10350Vとなります。試験の加圧時間は、連続して10分間耐える必要があります。これらの計算式と規定時間は自家用電気工作物の検査において非常に重要な基本知識です。
例題2
自家用電気工作物の竣工検査において、保護継電器の連動試験(シーケンス試験)を実施する主な目的は。
- 変圧器の巻線の抵抗値を測定し、内部故障がないかを確認するため
- 接地極の接地抵抗値が規定値以下であることを精密に測定するため
- 継電器が動作した際に、設計通りに遮断器が遮断し、必要に応じて警報装置が作動することを確認するため
- 高圧ケーブルのシース電流の有無を確認し、絶縁状態を判定するため
- 遮断器の内部にある絶縁油の劣化度合いを確認するため
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正解: 継電器が動作した際に、設計通りに遮断器が遮断し、必要に応じて警報装置が作動することを確認するため
正解は「継電器が動作した際に、設計通りに遮断器が遮断し、必要に応じて警報装置が作動することを確認するため」です。連動試験(シーケンス試験)は、保護継電器に試験電流や試験電圧を入力して動作させたとき、その信号が制御回路を通じて正しく遮断器に伝わり、実際に遮断器がトリップ(開放)するか、また表示灯やブザーなどの警報装置が正しく作動するかといった一連の動作(シーケンス)を総合的に確認する試験です。単体の試験では確認できない回路構成のミスや配線の断線、接続不良などを発見するために不可欠な工程です。
重要用語
- オームの法則
- 電圧(V)、電流(I)、抵抗(R)の間に成り立つ「V=IR」という関係式です。電気回路における最も基本的な法則であり、電圧は電流と抵抗の積に等しく、電流は電圧に比例し、抵抗に反比例することを示します。第一種電気工事士の計算問題を解く上での土台となるため、公式を自由に変形して使えるようにしておくことが不可欠です。
- 合成抵抗
- 回路内に複数存在する抵抗を、一つの抵抗としてまとめた時の値です。直列接続の場合は各抵抗の単純な和となりますが、並列接続の場合は各抵抗の逆数の和の逆数、または2つの抵抗なら「和分の積」で算出します。複雑な回路網を簡略化して電流や電圧を計算するために、試験では必ず習得しておくべき重要な概念です。
- キルヒホッフの法則
- 複雑な回路解析に用いられる法則で、第1法則(電流則)と第2法則(電圧則)があります。電流則は回路の接続点に流入・流出する電流の総和が等しいことを示し、電圧則は閉回路を一周したときの起電力の和と電圧降下の和が等しいことを示します。オームの法則だけでは解けない多ループ回路の計算において威力を発揮します。
- 静電容量
- コンデンサが電荷を蓄えられる能力の大きさを表し、単位はファラド[F]を用います。Q=CV(Qは電荷、Cは静電容量、Vは電圧)の公式で表されます。交流回路においてはリアクタンスとして働き、電流の位相を電圧に対して90度進める性質があります。試験では直列・並列接続時の計算や、力率改善用コンデンサの理論として出題されます。
- 実効値
- 交流の電圧や電流の大きさを、直流と同じ熱作用(仕事量)を持つ値として定義したものです。一般的に「100V」と呼ぶのはこの実効値を指します。正弦波交流の場合、最大値を√2(約1.414)で割った値となります。電力計算や計測器の指示値は基本的にこの実効値が用いられるため、最大値や平均値との違いを正しく理解する必要があります。
- インピーダンス
- 交流回路における電流の「流れにくさ」を表す指標で、単位はオーム[Ω]です。電気抵抗(R)と、コイルやコンデンサによるリアクタンス(X)をベクトル的に合成した値であり、Z=√(R²+X²)の式で求められます。直流の抵抗に相当する概念ですが、位相のズレを考慮する必要がある点が交流回路計算における最大の特徴です。
- 力率
- 交流電源から供給される全電力(皮相電力)のうち、実際に負荷で消費される電力(有効電力)の割合のことです。力率 = 有効電力 / 皮相電力(cosθ)で表されます。力率が低いと効率が悪く、無駄な電流が流れることになります。試験では、力率を向上させるために負荷と並列に進相コンデンサを挿入する計算問題がよく出題されます。
- 三相交流電力
- 位相が120度ずつずれた3つの交流を用いた電力供給方式です。単相交流よりも効率よく大きな電力を伝送できるため、工場等の動力電源として多用されます。計算ではスター結線やデルタ結線の理解が重要で、線間電圧と相電圧、線電流と相電流の関係(√3倍の概念)を把握し、全電力を P=√3VIcosθ で求める計算が頻出です。
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