IT・情報処理 / 情報処理技術者(IPA)

応用情報技術者試験の例題・出題範囲・重要用語

IPA AP(Applied Information Technology Engineer)— CBT/通年化後の試験範囲に準拠

出題範囲

  • 投資評価/ポートフォリオ/EA
  • トランザクション/分散/可用性
  • 脆弱性/対策/運用監視/フォレンジック
  • 設計/QoS/SDN/VPN/無線/冗長構成
  • プロジェクトマネジメント(ガバナンス/品質/契約)
  • データベース設計/正規化/ER/参照整合性
  • 経営/IT戦略/データ・デジタル戦略
  • SQL最適化/インデックス/統計/実行計画
  • 企業と法務/知財/標準化・規格
  • 暗号方式/鍵管理/証明書/プロトコル
  • 監査/統制/法務・コンプライアンス
  • 要求定義/非機能要件/品質属性
  • テスト設計/自動化/品質計測
  • サービスマネジメント/継続的改善
  • データ構造応用(木/ヒープ/ハッシュ/グラフ)
  • ヒューマンインターフェース/ユーザビリティ
  • アルゴリズム設計技法(貪欲/分割統治/DP/グラフ)
  • 脅威分析/リスク評価/BCP
  • 設計手法/パターン/モデリング
  • マルチメディア/圧縮/ストリーミング
  • システムアーキテクチャ設計/性能・信頼性
  • L4-L7(LB/HTTP/メール/名称解決/セキュア通信)

例題に挑戦

スキルサートのAIが生成した演習問題のサンプルです。アプリでは毎週新しい問題が追加されます。

例題1

リスク評価手法のうち、定量的リスク分析に分類されるものはどれか。

  1. デルファイ法
  2. ブレーンストーミング法
  3. ALE(年間予想損失額)の算出
  4. チェックリスト法
  5. シナリオ法
解答と解説を見る

正解: ALE(年間予想損失額)の算出

正解は「ALE(年間予想損失額)の算出」です。定量的リスク分析は、リスクを金額や数値で客観的に評価する手法です。ALE(Annual Loss Expectancy)は「単一損失期待値 × 年間発生率」で計算され、リスクの大きさを金額で示します。これに対し、デルファイ法やシナリオ法、チェックリスト法、ブレーンストーミング法は、専門家の知見や過去の経験に基づき主観的・相対的な基準でリスクを評価する「定性的リスク分析」に分類されます。

例題2

事業継続計画(BCP)におけるRPO(Recovery Point Objective)の説明として、適切なものはどれか。

  1. 災害発生から業務を再開させるまでの目標時間のこと
  2. 災害発生時に、システムが停止することを許容できる最大時間のこと
  3. システムの平均故障間隔のこと
  4. 災害発生後に代替拠点に要員が到着するまでの目標時間のこと
  5. データのバックアップをどの時点の状態まで戻す必要があるかという目標値のこと
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正解: データのバックアップをどの時点の状態まで戻す必要があるかという目標値のこと

正解は「データのバックアップをどの時点の状態まで戻す必要があるかという目標値のこと」です。RPO(目標復旧時点)は、障害発生時に「いつの時点までのデータを復旧させるか」を定義する指標です。例えばRPOが「前日のバックアップ時点」であれば、最大で1日分のデータ消失を許容することを意味します。選択肢にある「業務を再開させるまでの目標時間」はRTO(目標復旧時間)の説明であり、RPOとRTOの両輪でBCPの目標レベルを設定します。

重要用語

ACID特性
トランザクションが持つべき4つの特性(原子性、一貫性、独立性、永続性)の頭文字をとった言葉です。原子性は処理が完全に実行されるか全くされないかを保証し、一貫性は矛盾のない状態を保ちます。独立性は他の処理に影響されないことを、永続性は完了した結果が失われないことを指します。信頼性の高いデータベース管理において非常に重要な基礎概念です。
2相コミットプロトコル
分散データベース環境において、複数のノードで実行されるトランザクションの一貫性を保つための手法です。全ノードに処理の可否を確認する「準備フェーズ」と、全員がOKなら一斉に確定させる「コミットフェーズ」の2段階で構成されます。1つでも準備に失敗すれば、全てのノードでロールバックを行い、データの不整合を未然に防ぎます。
排他制御
複数のトランザクションが同時に同じデータにアクセスする際、データの矛盾を防ぐためにアクセスを制限する仕組みです。代表的な手法に「ロック」があります。ある処理がデータを更新している間、他の処理からの書き込みや読み込みを制限することで、データの整合性を守ります。ただし、不適切なロック順序は、互いに待ち状態となるデッドロックを引き起こす原因となります。
可用性(アベイラビリティ)
システムが停止することなく、利用者が必要な時にいつでもサービスを使い続けられる状態のことです。信頼性の指標である稼働率で表されることが多く、システムの二重化やバックアップ体制の整備によって高めることができます。障害が発生しても短時間で復旧し、サービスへの影響を最小限に抑えることが、高い可用性を維持するために極めて重要です。
レプリケーション
データベースの内容を複製し、別のサーバー上で同期させて保持する技術です。一方のサーバーに障害が発生しても、もう一方の複製データを使って処理を継続できるため、可用性が向上します。また、読み取り処理を複数の複製サーバーに分散させることで、負荷分散を図ることも可能です。常に最新の状態を保つための同期タイミングの設計が運用の鍵となります。
CAP定理
分散システムにおいて「一貫性(Consistency)」「可用性(Availability)」「分断耐性(Partition tolerance)」の3つのうち、同時に2つまでしか満たすことができないという理論です。どの要素を優先するかは、システムの用途によって決定されます。例えば、金融系では一貫性を重視し、SNS等のWebサービスでは可用性を重視する傾向があります。
デッドロック
2つ以上の処理が、互いに相手が占有している資源の解放を待ち続けてしまい、どちらも先に進めなくなる状態です。排他制御を行う際のリスクの一つです。試験対策としては、デッドロックを回避するために「資源を確保する順番を固定する」ことや、発生を検知して特定のトランザクションを強制終了させて解消するといった具体的な手法を理解しておく必要があります。
分散データベース
物理的に離れた場所にある複数のコンピュータにデータを分散して配置し、利用者からは一つの論理的なデータベースとして見えるようにしたシステムです。特定の場所に負荷が集中するのを防ぎ、一部のノードが故障してもシステム全体が停止しないように構成されます。データの所在を意識させない「透過性」を確保することが、設計上の重要なポイントです。

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