IT・情報処理 / 情報処理技術者(IPA)

ネットワークスペシャリスト試験の例題・出題範囲・重要用語

IPA NW — ネットワーク設計/運用/セキュリティ/プロトコル

出題範囲

  • ネットワークセキュリティ
  • スイッチング/ルーティング
  • ネットワーク設計・可用性
  • プロトコル/OSI/TCP-IP
  • 運用/監視/トラブルシューティング
  • ネットワーク基礎理論
  • 午後I/II: 障害解析/性能評価/最適化
  • 午前II: トランスポート/アプリケーション
  • 午前II: セキュリティ/監視/運用
  • 午後I/II: 提案/見積/コンサルティング
  • 午前II: 伝送/アクセス/無線
  • 午前II: ネットワークアーキテクチャ/要件定義
  • 午前II: ルーティング/スイッチング
  • 午後I/II: 設計/要件適合性評価
  • 無線LAN(802.11/WPA3/設計・運用)
  • L2/L3設計(VLAN/STP/OSPF/BGP)
  • IPv6/マルチキャスト/モビリティ
  • DC/仮想化/SDN/NFV/クラウド接続
  • QoS/トラフィックエンジニアリング
  • 監視/可観測性(SNMP/NetFlow/Telemetry)
  • ネットワークセキュリティ(ACL/IPsec/TLS/WAF)
  • 高可用性(HSRP/VRRP/GLBP)/LB

例題に挑戦

スキルサートのAIが生成した演習問題のサンプルです。アプリでは毎週新しい問題が追加されます。

例題1

QoS(Quality of Service)を実現するDiffServアーキテクチャにおいて、IPパケットの優先度を識別するために使用される、IPヘッダー内の6ビットのフィールドはどれか。

  1. Total Length
  2. Protocol ID
  3. DSCP (Differentiated Services Code Point)
  4. TTL (Time to Live)
  5. ECN (Explicit Congestion Notification)
解答と解説を見る

正解: DSCP (Differentiated Services Code Point)

正解は「DSCP (Differentiated Services Code Point)」です。DiffServ(Differentiated Services)は、IPヘッダー内のIPv4ではTOSフィールド、IPv6ではトラフィッククラスフィールドの上位6ビットをDSCPとして定義し、その値に基づいてパケットの転送優先度(PHB:Per-Hop Behavior)を決定します。ECNは輻輳通知に使用される下位2ビットであり、TTLはパケットの生存期間を示すものです。DSCPを用いることで、ネットワーク上の各ルータがパケットごとに高度なQoS制御を行うことが可能になります。

例題2

ネットワークにおけるトラフィック制御技術である「シェーピング」と「ポリシング」の動作の違いに関する記述として、適切なものはどれか。

  1. ポリシングは設定された帯域を超えるパケットをバッファリングし、遅延させて送信することで平滑化を行う。
  2. ポリシングはパケットの順序保証を行うが、シェーピングはパケットの順序をランダムに入れ替える。
  3. シェーピングは物理層で動作し、ポリシングはアプリケーション層で動作する技術である。
  4. シェーピングは設定された帯域を超えるパケットを即座に破棄し、ポリシングはメモリに一時的に格納する。
  5. シェーピングはパケットをバッファにキューイングすることでトラフィックを平滑化し、ポリシングは超過したパケットを破棄またはマーキングする。
解答と解説を見る

正解: シェーピングはパケットをバッファにキューイングすることでトラフィックを平滑化し、ポリシングは超過したパケットを破棄またはマーキングする。

正解は「シェーピングはパケットをバッファにキューイングすることでトラフィックを平滑化し、ポリシングは超過したパケットを破棄またはマーキングする。」です。シェーピング(Traffic Shaping)はバッファを使用して突発的なトラフィックを平滑化(スムージング)するため、遅延は発生しますがパケット破棄を抑えられます。一方、ポリシング(Traffic Policing)はバッファを持たず、規定の帯域を超えたパケットを即座に破棄、あるいは優先度を下げるといった処理を行うため、リアルタイム性は維持されますが再送が発生する可能性があります。

重要用語

IDS/IPS
ネットワークやホストへの不正な侵入を検知・防御するシステムです。IDSは侵入を検知して管理者に通知を行い、IPSは検知に加えて通信の遮断までをリアルタイムで自動実施します。シグネチャ型(既知のパターンとの照合)とアノマリ型(通常時と異なる振る舞いの検知)の2つの方式があり、多層防御において外部攻撃や内部不正を阻止するために不可欠な技術です。
WAF
Webアプリケーションの脆弱性を突いた攻撃(SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティングなど)に特化したファイアウォールです。HTTP/HTTPS通信のパケットを詳細に解析し、従来のファイアウォールやIPSでは防ぎきれないアプリケーション層の攻撃を遮断します。クラウド型やソフトウェア型などがあり、Webサイトのセキュリティ強化において重要な役割を担います。
IPsec
IPパケット単位で暗号化や認証を行うためのプロトコル群です。主にVPNの構築に使用され、通信経路の盗聴、改ざん、なりすましを防止します。鍵交換を行うIKE、パケットの機密性を保つESP、認証を行うAHなどの要素で構成されます。トランスポートモードとトンネルモードの2種類があり、OSI参照モデルのネットワーク層で動作するため、アプリケーションを選ばず利用可能です。
TLS
トランスポート層で通信の暗号化、認証、改ざん検知を行うプロトコルです。HTTPS通信で広く利用され、デジタル証明書により通信相手の正当性を証明します。最新のTLS 1.3ではハンドシェイクプロトコルが簡略化され、接続の高速化と脆弱な暗号方式の排除によるセキュリティ向上が図られています。共通鍵暗号と公開鍵暗号を組み合わせて安全な通信路を確立するのが特徴です。
OAuth 2.0
あるアプリケーションが持つユーザのリソースに対し、別のアプリケーションからアクセスするための認可フレームワークです。ユーザがパスワードを直接渡すことなく、アクセストークンを用いて限定的な権限を安全に付与できます。主にWebサービス間の連携に使用され、認証の仕組みを拡張したOpenID Connectと併せて、シングルサインオンの実現などに広く活用されています。
ゼロトラスト
「何も信頼しない」という前提に基づき、ネットワークの境界(内側・外側)に関わらず全ての通信を厳格に検証するセキュリティ概念です。リモートワークやクラウドの普及により、従来の境界防御モデルが通用しなくなったことから注目されています。ユーザやデバイスの状態、アクセス元などの情報を動的に確認し、アクセス権限を最小化することで、標的型攻撃や内部不正のリスクを最小限に抑えます。
DoS/DDoS攻撃
標的となるサーバやネットワーク機器に大量のパケットを送信し、過負荷状態に陥らせてサービスを停止させる攻撃です。特にDDoS攻撃は、マルウェアに感染させた多数の踏み台端末から一斉に攻撃が行われます。対策としては、IPSによる不審な通信の遮断、WAFによるアプリケーション層の制限、CDNを活用した負荷分散、特定のトラフィックを無効化するシンクホールなどが有効です。
PKI
公開鍵暗号技術を用いて、デジタル証明書の発行、配布、失効管理を行うための公開鍵基盤です。認証局(CA)が発行するデジタル証明書により、通信相手や電子署名の正当性を保証します。証明書の有効性を確認するための失効リスト(CRL)やOCSPといった仕組みが含まれ、セキュアな通信や電子署名、電子認証を実現するための信頼の基盤(トラストアンカー)として機能します。

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