不動産・建築・建物 / 不動産管理

管理業務主任者の例題・出題範囲・重要用語

区分所有法/標準管理規約/マンション管理適正化法/建築・設備/会計・管理実務

出題範囲

  • 区分所有法
  • 建築・設備
  • 標準管理規約
  • 会計・管理実務
  • マンション管理適正化法

例題に挑戦

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例題1

マンション管理組合の会計処理に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。なお、会計処理は発生主義原則によるものとする。

  1. 管理費等の収益は、組合員の口座から引き落とされ、管理組合の口座に入金があった時点で計上する。
  2. 未収金が回収不能となった場合、理事会の決議のみで損金処理(貸倒処理)を行うことができる。
  3. 翌月分の管理費を当月に前受けした場合は、受領した当期の収益として計上しなければならない。
  4. 前期以前に発生した未収金が当期に入金された場合、その全額を当期の収益として計上する。
  5. 収支決算書における支出は、実際に支払った金額ではなく、発生した費用の額を計上する。
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正解: 収支決算書における支出は、実際に支払った金額ではなく、発生した費用の額を計上する。

発生主義会計とは、現金の収入や支出のタイミングに関わらず、経済的事象が発生した時点で収益や費用を計上する原則です。正解は「収支決算書における支出は、実際に支払った金額ではなく、発生した費用の額を計上する。」です。この原則により、未払金や前払費用といった調整項目を用いることで、その会計期間に正しく帰属すべき収支を把握することができます。反対に入金時点で計上する方法は現金主義と呼ばれ、管理組合会計では一般的ではありません。

例題2

マンション管理組合の貸借対照表の項目に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 資産の部には、現金預金、未収管理費、前払費用などの項目が計上される。
  2. 修繕積立金は、将来の工事に備えて積み立てられるものであり、貸借対照表上では「負債の部」に計上される。
  3. 未払金は、当期に発生した費用のうち、決算日までに支払いが完了していない債務を指す。
  4. 貸借対照表における「資産の部」の合計額は、「負債の部」と「純資産の部」の合計額と必ず一致する。
  5. 区分所有者から預かっている鍵の預り金など、将来返還する義務があるものは「負債の部」に計上される。
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正解: 修繕積立金は、将来の工事に備えて積み立てられるものであり、貸借対照表上では「負債の部」に計上される。

修繕積立金は、将来の計画修繕に充てるために区分所有者から徴収し積み立てられたものであり、貸借対照表上では「純資産の部」に計上されます。正解は「修繕積立金は、将来の工事に備えて積み立てられるものであり、貸借対照表上では「負債の部」に計上される。」です。負債の部は未払金や預り金など、外部への支払義務を計上する項目であり、積立金は管理組合自身の財産(自己資本)としての性質を持つため純資産として扱われます。

重要用語

区分所有権
分譲マンションのように、一棟の建物の一部を独立した所有権の対象とすることをいいます。この権利を持つ人を区分所有者と呼びます。構造上の独立性と利用上の独立性を備えた「専有部分」に対して認められる権利であり、マンション生活における最も基本的な権利です。試験では、専有部分の範囲や、共用部分の共有持分との関係がよく問われます。
専有部分
区分所有権の対象となる、建物の独立した部分のことです。具体的には、マンションの各住戸の内部を指します。どこまでが専有部分かについては、壁などの内側とする「内法線」が原則ですが、規約で壁の中心線までと定めることも可能です。区分所有法では、この専有部分の管理や使用について、他の居住者に迷惑をかけないよう一定の制限が設けられています。
共用部分
エントランス、エレベーター、廊下、階段など、区分所有者全員または一部で共同利用する部分を指します。法律上当然に共用部分となる「法定共用部分」と、本来は専有部分になれる箇所を規約で共用とした「規約共用部分」があります。規約共用部分は、その旨を登記しなければ第三者に対抗できない点や、各持分は原則として専有部分の床面積割合で決まる点が重要です。
敷地利用権
マンションの建物が建っている土地(敷地)を利用するための権利です。所有権や借地権などが該当します。区分所有法では、原則として専有部分と敷地利用権を切り離して処分することを禁止しており、これを「分離処分の禁止」と呼びます。マンションの権利関係を安定させ、建物と土地の所有者がバラバラになるトラブルを防ぐための重要な規定です。
管理組合
区分所有者全員で構成される、マンションの建物や敷地を管理するための組織です。区分所有法に基づき、特別な手続きなしに区分所有者になった時点で当然に成立する強制加入の組織です。管理組合は、集会で意思決定を行い、規約を定め、管理費の徴収や建物の修繕などを実施します。法人の届出をすることで「管理組合法人」となることも可能です。
管理者
管理組合を代表し、事務を執行する者のことです。実務上は理事長が選任されることが一般的です。管理者は、毎年1回一定の時期に集会を招集する義務や、集会で事務の報告を行う義務があります。また、規約や集会の決議に従い、共用部分の保存行為や管理行為を行う権限を持ちます。その権利義務には民法の委任に関する規定が準用されます。
規約
マンション内のルールを定めた最高自治規範です。区分所有法ではカバーしきれない細かな事項を、各マンションの実情に合わせて定めます。規約の設定、変更、廃止には、集会において区分所有者および議決権の各4分の3以上の賛成(特別決議)が必要です。また、規約が一部の区分所有者の権利に特別な影響を及ぼすときは、その者の承諾を得る必要があります。
集会
管理組合の最高意思決定機関であり、いわゆる総会のことです。管理者は少なくとも毎年1回、通常総会を招集しなければなりません。決議事項は、過半数で決まる「普通決議」と、4分の3以上の賛成が必要な「特別決議」などに分かれます。招集通知は少なくとも会日の1週間前までに発する必要がありますが、区分所有者全員の同意があれば招集手続を省略できます。

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