出題範囲
- 不動産鑑定評価理論(基礎)
- 会計学
- 民法
- 不動産に関する行政法規
- 経済学
例題に挑戦
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例題1
建築基準法に規定する道路に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 都市計画法による新設の道路で、2年以内にその事業が執行される予定のものとして特定行政庁が指定したものは、法上の道路とはならない。
- 公衆便所や巡査派出所等で特定行政庁が許可したものは、道路内に建築することができる。
- 土地を建築物の敷地として利用するため、道路法等によらずに築造する幅員4メートル以上の道で、特定行政庁からその位置の指定を受けたものは、法上の道路ではない。
- 道路法による道路は、すべて建築基準法第42条第1項第1号の道路に該当し、幅員が4メートル未満であっても同号の道路とみなされる。
- 幅員4メートル未満の道であっても、建築基準法施行の際に現に建築物が立ち並んでいるものは、特定行政庁の指定がなくても常に法上の道路とみなされる。
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正解: 公衆便所や巡査派出所等で特定行政庁が許可したものは、道路内に建築することができる。
建築基準法第44条第1項では、原則として建築物や敷地を造成するための擁壁を道路内に建築・築造することを禁止していますが、同項第2号により、公衆便所、巡査派出所その他これらに類するもので、特定行政庁が交通上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可したものについては、道路内に建築することが可能となっています。他の選択肢については、幅員制限や特定行政庁の指定の有無などの要件において法規定と矛盾しています。正解は「公衆便所や巡査派出所等で特定行政庁が許可したものは、道路内に建築することができる。」です。
例題2
土地収用法に基づく裁決及び不服申立てに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 収用委員会による権利取得裁決があったときは、起業者は、裁決で定められた権利取得の時期に、裁決において定められた土地の所有権を取得する。
- 土地所有者は、収用委員会の裁決があるまでは、いつでも収用手続の全部又は一部を撤回することができる。
- 収用委員会の裁決に対して不服がある者は、審査請求をすることはできるが、行政事件訴訟法に基づく取消訴訟を提起することはできない。
- 収用委員会の裁決のうち損失の補償に関する訴えを提起するときは、原則として起業者を被告としなければならない。
- 収用委員会による裁決は、書面で行う必要はなく、口頭の言い渡しをもって効力を生ずる。
解答と解説を見る
正解: 収用委員会の裁決のうち損失の補償に関する訴えを提起するときは、原則として起業者を被告としなければならない。
土地収用法第133条第2項及び第3項の規定によれば、収用委員会の裁決のうち損失の補償に関する訴え(形式的当事者訴訟)については、これを提起した者が土地所有者又は関係人であるときは起業者を、起業者であるときは土地所有者又は関係人を、それぞれ被告としなければならないとされています。これは補償額の当事者間での直接解決を図るための仕組みです。また、裁決によって土地の所有権を取得するには、起業者は権利取得の時期までに補償金を支払う必要があります。正解は「収用委員会の裁決のうち損失の補償に関する訴えを提起するときは、原則として起業者を被告としなければならない。」です。
重要用語
- 開発許可
- 都市計画法に基づき、主として建築物の建築や特定工作物の建設を目的として行う「土地の区画形質の変更」に対して、知事等の許可を要する制度。市街化区域では原則として1,000平方メートル以上の規模で必要となり、市街化調整区域では規模に関わらず原則として許可が必要となる。開発行為の定義や面積要件が試験で頻出する重要な項目である。
- 容積率
- 敷地面積に対する延べ面積(建物の各階の床面積の合計)の割合。建築基準法により制限され、都市計画で定められた指定容積率と、前面道路の幅員に基づく制限のいずれか厳しい方が適用される。不動産の有効活用の度合いを決定する重要な指標であり、鑑定評価においても最有効使用の判定に不可欠な法規制の一つである。
- 換地処分
- 土地区画整理事業において、工事完了後に従前の土地に代わる新しい土地(換地)を割り当てる行政処分。この処分が行われると、従前の土地に関する権利は換地へ移行し、登記も一斉に書き換えられる。清算金の徴収や交付も伴うことが多く、事業の最終段階として権利関係を確定させる重要な手続きであり、短答式試験でも頻繁に問われる。
- 農地法第5条
- 農地を農地以外のものにするため(転用)、所有権の移転や賃借権の設定を行う際に必要な許可。原則として都道府県知事等の許可が必要だが、市街化区域内の農地については、農業委員会へのあらかじめの届出で足りるという特例がある。第3条(権利移動)や第4条(自己転用)との違いを明確に理解しておくことが試験対策上極めて重要である。
- 事後届出
- 国土利用計画法に基づき、一定面積以上の土地売買等の契約を締結した際、権利取得者が契約日から2週間以内に知事等に届け出る制度。市街化区域は2,000平米、その他の都市計画区域は5,000平米、都市計画区域外は10,000平米以上が対象となる。契約締結「後」に行うことや、一団の土地の判定基準などが試験における頻出ポイントである。
- 宅地造成等工事規制区域
- 宅地造成等規制法(盛土規制法)に基づき、宅地造成等に伴い災害が生ずるおそれが大きい区域を知事が指定するもの。この区域内で一定規模以上の盛土や切土を行う場合、着手前に知事の許可が必要となる。2023年の法改正により規制が強化されており、許可が必要な工事の規模や、所有者等の保全義務など、最新の制度内容を把握しておく必要がある。
- 共用部分
- 区分所有法において、専有部分以外の建物の部分(廊下、階段等)や附属建物を指す。法定共用部分と規約共用部分があり、原則として区分所有者全員の共有となる。共用部分の持分は専有部分の床面積割合で決まり、専有部分と分離して処分することはできない。管理組合による管理運営の対象となり、修繕積立金の使途などとも深く関連する概念である。
- 事業認定
- 土地収用法に基づき、特定の事業が公共の利益に寄与し、土地の適正かつ合理的な利用に貢献することを国土交通大臣や知事が認めること。この認定により起業者は土地を収用できる法的地位を得る。鑑定評価においては、補償金の算定基準日との関係や、事業認定後の土地の利用制限などが重要となり、行政法規の中でも権利調整の側面が強い用語である。
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