出題範囲
- 債権総論・担保
- 契約総論・各論(売買/請負等)
- 個人情報保護・情報管理
- 会社法の基礎(機関/設立)
- 労働法の基礎
- 企業活動と法務の基礎
- 消費者法・景品表示法
- 知的財産権の基礎
- 紛争解決(裁判/ADR/債権回収)
- ビジネスに関連する家族法(相続・親族)
例題に挑戦
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例題1
株式会社と合同会社に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 株式会社では、所有(出資)と経営が分離していることが基本原則とされている。
- 合同会社の社員は、会社に対して無限責任を負うことが法律で定められている。
- 株式会社は、定款で定めなくても必ず取締役会を設置しなければならない。
- 合同会社においては、決算期ごとに計算書類の公告義務が課されている。
- 株式会社の設立において、出資者は1人であってはならず、複数人で構成される必要がある。
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正解: 株式会社では、所有(出資)と経営が分離していることが基本原則とされている。
正解は「株式会社では、所有(出資)と経営が分離していることが基本原則とされている。」です。株式会社は、出資者である株主が経営を専門家に委ねる「所有と経営の分離」を前提とした仕組みです。一方、合同会社は出資者が自ら経営を行う「所有と経営の一致」が原則です。他の選択肢については、合同会社の社員は有限責任であり、非公開会社(譲渡制限会社)では取締役会の設置は任意です。また、合同会社には決算公告の義務はなく、株式会社は1人でも設立が可能です。
例題2
企業のコンプライアンス(法令遵守)に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
- 経営トップがコンプライアンスを重視する姿勢を明確にすることは、組織文化の形成に不可欠である。
- 法的規制を厳格に守ってさえいれば、企業倫理プログラムを策定する必要はない。
- リスクマネジメントの一環として、法務部門と他部署との連携を強化することが求められる。
- コンプライアンスには、法令だけでなく社内規定や企業倫理の遵守も含まれる。
- 内部通報制度の整備は、企業の自浄作用を高めるための重要な施策の一つである。
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正解: 法的規制を厳格に守ってさえいれば、企業倫理プログラムを策定する必要はない。
正解は「法的規制を厳格に守ってさえいれば、企業倫理プログラムを策定する必要はない。」です。現代のコンプライアンスは、単なる法令の遵守(守法)にとどまらず、社会規範や企業倫理、誠実な行動を含めた広義の概念として捉えられます。法令に直接違反していなくても、倫理的に問題のある行動が企業価値を大きく損なうリスクがあるため、企業倫理プログラムの策定や教育は非常に重要です。他の記述はコンプライアンスの適切な考え方を述べています。
重要用語
- 債権
- 特定の人が、他の特定の人に対して、特定の行為(給付)を請求することができる権利のことです。例えば、商品の売主が買主に対して代金を請求する権利などがこれに当たります。債権を持つ人を債権者、それに応じる義務を負う人を債務者と呼びます。契約の成立によって発生することが多く、ビジネスにおける取引の基本となる概念です。
- 債務不履行
- 債務者が正当な理由なく、契約などで定めた債務の内容を実行しないことをいいます。期限までに支払わない「履行遅滞」、履行が不可能になる「履行不能」、履行はしたが不十分な「不完全履行」の3つの形態があります。債務不履行が発生した場合、債権者は損害賠償を請求したり、契約を解除したりすることが可能になります。
- 抵当権
- 債務者や第三者が提供した不動産などを、占有を移転させずに借金の担保とする権利です。万が一返済が滞った場合、債権者はその不動産を競売にかけ、売却代金から他の債権者に優先して弁済を受けることができます。住宅ローンなどの多額の融資で一般的に利用され、登記をすることで第三者に対抗できるようになります。
- 保証債務
- 主たる債務者が債務を履行しない場合に、その人に代わって履行する義務を負うことをいいます。債権者と保証人との間の保証契約によって成立します。原則として保証人には、まず主たる債務者に請求するよう求める「催告の抗弁権」や、主たる債務者の財産に先に執行するよう求める「検索の抗弁権」という強力な権利が認められています。
- 連帯保証
- 保証人が主たる債務者と連帯して債務を負担する形式です。通常の保証と異なり、催告の抗弁権や検索の抗弁権がありません。つまり、債権者から請求があれば、主たる債務者に資力があるかどうかに関わらず、保証人は即座に支払いに応じる必要があります。責任が非常に重いため、ビジネス実務においては最も頻繁に利用される強力な担保手法です。
- 相殺
- 二人が互いに同種の債務(例えば互いに金銭を貸している場合)を負っているとき、一方的な意思表示によって対等額で双方の債務を消滅させることです。相殺を主張する側の債権を「自働債権」、相手方の債権を「受働債権」と呼びます。決済を簡素化するだけでなく、債権回収を確実にする機能があるため、実務上極めて重要な制度です。
- 留置権
- 他人の物の占有者が、その物に関して生じた債権の支払いを受けるまで、その物を手元に留めておくことができる権利です。例えば、修理代金を支払ってもらうまで預かった時計を返さないといったケースが該当します。債務者の心理的圧迫を通じて履行を促す効果があり、特別な契約がなくても法律上当然に発生する「法定担保物権」の一つです。
- 法定利率
- 当事者間で利息に関する合意がない場合に、法律の規定によって適用される利率です。民法改正により、現在は年3%とされていますが、市場金利の動向に合わせて3年ごとに見直される「変動制」が導入されています。債務不履行が発生した際の遅延損害金の計算にもこの利率が用いられるため、ビジネス上の契約管理において重要な指標となります。
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