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貿易実務検定 B級の例題・出題範囲・重要用語

契約・インコタームズ/貿易書類/通関・物流/決済・為替/保険・リスク管理

出題範囲

  • 通関・物流・保管
  • 貿易書類・信用状
  • 保険・リスク管理
  • 契約・インコタームズ
  • 決済・為替

例題に挑戦

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例題1

海上保険における協会貨物約款(ICC)に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. ICC(A)は「All Risks(全危険)」を基本としており、戦争やストライキなど特定の免責事項を除き、すべての偶然な事故による損害を補償する。
  2. 協会貨物約款(ICC)の(C)条件では、甲板流出(Washing Overboard)による損害が補償の対象に含まれている。
  3. ICC(B)では、地震、噴火、または落雷による損害が補償対象に含まれている。
  4. ICC(B)および(C)のいずれにおいても、共同海損(General Average)による犠牲および分担金は補償の対象となる。
  5. ICC(B)では、海水、湖水、または川水の船内、はしけ、コンテナなどへの浸入による損害が補償される。
解答と解説を見る

正解: 協会貨物約款(ICC)の(C)条件では、甲板流出(Washing Overboard)による損害が補償の対象に含まれている。

正解は「協会貨物約款(ICC)の(C)条件では、甲板流出(Washing Overboard)による損害が補償の対象に含まれている。」です。ICC(C)は最も補償範囲が狭い条件であり、甲板流出(Washing Overboard)は補償されません。甲板流出はICC(B)およびICC(A)で補償される項目です。ICC(C)でカバーされるのは、投荷(Jettison)や火災、爆発、本船の座礁・沈没・転覆、共同海損など限定的な事故のみです。B級試験では(B)と(C)の補償範囲の細かな違いがよく問われるため、特に「地震・噴火・落雷」や「水の浸入」が(C)では対象外であることを整理しておく必要があります。

例題2

Incoterms 2020のCIF条件において、特約がない場合に売主が手配を義務付けられている海上保険の最低保険金額はいくらか。

  1. インボイス価額の100%
  2. インボイス価額の120%
  3. CIF価額の110%
  4. 運賃を除いたFOB価額の110%
  5. CIF価額の105%
解答と解説を見る

正解: CIF価額の110%

正解は「CIF価額の110%」です。Incoterms(インコタームズ)のCIF(Cost, Insurance and Freight)およびCIP(Carriage and Insurance Paid to)条件では、売主が海上保険を手配する義務がありますが、その最低保険金額は「CIFまたはCIPの契約価額に10%を加算した額(110%)」と定められています。この10%の加算分は、転売時の利益分などを考慮した「希望利益(Expected Profit)」とみなされます。なお、保険条件についてはCIFでは最低限のICC(C)で足りますが、CIPではICC(A)が義務付けられている点もB級レベルでは重要な相違点です。

重要用語

保税地域
外国貨物を、関税や消費税を支払わない(保留した)状態で一時的に置くことができる場所。輸出入申告や検疫などの通関手続きを行うための拠点であり、指定保税地域や保税蔵置場など5つの種類がある。貿易実務においては、貨物が保税地域に搬入された後に輸出入の許可が得られるという、物流と通関の一連の流れを理解する上で不可欠な概念である。
NACCS
輸出入される貨物の通関・物流手続きを迅速化・効率化するために開発された、官民共同の電子データ処理システム。税関への申告だけでなく、船舶や航空機の入出港手続き、貨物の搬出入管理、食品検疫や植物検疫の手続きまでを一元的に行うことができる。貿易実務の現場では、ほぼ全ての通関関連業務がこのシステムを通じて処理されている。
コンテナ・ヤード (CY)
船会社によって指定された、コンテナの積み下ろし、保管、および受け渡しを行う場所。FCL貨物(大口貨物)の場合、荷主はここへ直接コンテナを持ち込み、あるいはここからコンテナを引き取る。船積みの際には貨物の受け取りを証明するドックレシートが発行される。コンテナ船輸送における港湾物流の中核的な役割を担う施設である。
CFS (Container Freight Station)
コンテナ一本に満たない少量貨物(LCL貨物)を、混載したり仕分けしたりするための施設。荷主から持ち込まれた少量の貨物を、行先別に一つのコンテナに詰め合わせる(バンニング)作業が行われる。輸入時にはコンテナから貨物を取り出し、各荷受人に引き渡す。LCL輸送において貨物の仕分けとコンテナ詰めを行う不可欠な物流拠点である。
輸入申告
海外から到着した貨物を引き取るために、荷主が税関に対して貨物の内容、数量、価格などを申告し、輸入の許可を求める手続き。原則として貨物を保税地域に搬入した後に行う。申告に基づき関税や消費税を納税し、税関の審査・検査を経て輸入許可が下りることで、貨物は国内貨物として引き取ることが可能になり、国内流通が許可される。
特定輸出申告制度
コンプライアンス体制が整備されたAEO(認定事業者)である輸出者が、貨物を保税地域に搬入することなく、自社の倉庫などで輸出申告を行い、税関の許可を受けることができる制度。これにより物流のリードタイム短縮や、輸送コストの削減が可能となる。B級試験では、通関手続きの特例措置として頻出する重要なセキュリティと効率化の制度である。
デマレージ (Demurrage)
船会社が設定した無料保管期間(フリータイム)を超えて、コンテナがコンテナ・ヤード(CY)などの施設に滞留した場合に発生する超過保管料のこと。輸入時に貨物の引き取りが遅れた場合に荷主が支払う。物流コストの増大を避けるため、実務上は迅速な通関手続きと、フリータイム内での貨物引き取り計画を立てることが極めて重要となる。
関税評価
輸入申告において関税額を計算するための基礎となる、貨物の課税価格を決定する手続き。原則として、実際に支払われる対価(取引価格)に運賃や保険料を加算したCIF価格をベースに計算される。ロイヤリティの支払いや無償提供された原材料費の加算など、加算要素の有無を確認する作業が含まれ、適正な納税を行うための高度な実務知識が求められる。

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