IT・情報処理 / 情報処理技術者(IPA)

情報セキュリティマネジメント試験の例題・出題範囲・重要用語

IPA SG — セキュリティ管理/リスク/対策/法令/インシデント

出題範囲

  • インシデント対応/BCP/教育・訓練
  • 物理・環境/人的/運用管理
  • 運用監視/ログ/脅威インテリジェンス
  • 資産/脅威/脆弱性/リスク評価・対応
  • ISMS/ガバナンス/リスク(フレームワーク)
  • 法令/規格/契約/個人情報保護
  • アクセス制御/暗号/ID管理

例題に挑戦

スキルサートのAIが生成した演習問題のサンプルです。アプリでは毎週新しい問題が追加されます。

例題1

ログファイルの改ざんを防止し、セキュリティインシデント発生時の証拠としての真正性を確保するための運用管理として、最も適切なものはどれか。

  1. ストレージ容量を節約するため、ログの保存期間を1週間とする
  2. WORM特性を持つ媒体への保存
  3. 処理速度を優先し、ログ出力をOSのシステム領域に限定する
  4. 特権管理者に対してログファイルの編集権限を常時付与する
  5. ログファイルを誰でも閲覧可能な共有フォルダで管理する
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正解: WORM特性を持つ媒体への保存

正解は「WORM特性を持つ媒体への保存」です。WORM(Write Once Read Many)特性を持つ媒体は、一度書き込むと消去や上書きが不可能な性質を持っています。ログ管理において、特権ユーザーであっても過去のログを編集・削除できないようにすることは、情報の完全性と証拠能力を維持するために不可欠です。システム監査においても、ログが改ざんされていないことを物理的に証明する手段として、このような制約を設けることが強く推奨されます。

例題2

人的セキュリティ対策において、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の観点から不適切なものはどれか。

  1. 外部委託先の従業員に対しても、自社のセキュリティ基準の遵守を求める
  2. 業務効率化のため、同一部署内での利用者IDの共有を許可する
  3. 退職予定者に対して、退職前に機密保持に関する再教育を実施する
  4. セキュリティ事故発生時の報告手順を、全従業員がいつでも確認できるようにする
  5. 情報セキュリティ違反が発生した際の懲戒規定を就業規則に明文化する
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正解: 業務効率化のため、同一部署内での利用者IDの共有を許可する

正解は「業務効率化のため、同一部署内での利用者IDの共有を許可する」です。情報セキュリティ管理において、個人を特定できる一意の識別子(ID)を使用することは基本原則です。IDを共有してしまうと、「誰が」操作を行ったのかという責任追跡性(アカウンタビリティ)が失われ、不正アクセスや作業ミスが発生した際の調査が困難になります。利便性を優先してセキュリティの根本原則を損なう運用は、人的セキュリティの観点から極めて不適切です。

重要用語

CSIRT
情報セキュリティ事故が発生した際に、迅速かつ的確に対応するための組織内チームです。事故情報の収集、原因分析、影響範囲の特定、復旧作業の指示などを行い、被害の最小化と再発防止を図ります。社内の関係部署や外部機関との連携窓口としても重要な役割を担い、日常的な脆弱性情報の収集や教育活動も行います。
SOC
ネットワークやシステムを24時間365日体制で監視し、サイバー攻撃や不正アクセスなどの不審な挙動を検知・分析する専門組織です。CSIRTが「事故対応」を中心とするのに対し、SOCは「監視と検知」に特化しています。異常を検知した際には、CSIRTに報告を行い、迅速な初動対応へと繋げる役割を果たします。
BCP
災害やサイバー攻撃などの予期せぬ事態が発生した際に、事業を中断させない、あるいは中断しても早期に復旧させるための行動計画です。重要業務の特定、復旧手順、代替手段の確保などを事前に定めておくことで、組織の損害を最小限に抑え、企業の信頼性を維持することを目的とします。定期的な訓練と見直しが不可欠です。
BIA
事業継続計画(BCP)の策定において、災害などの影響で業務が停止した場合に、ビジネスに与える影響を分析することです。どの業務が重要で、停止した場合の損失がどれほど大きいかを評価し、優先的に復旧すべき業務を特定します。これにより、限られたリソースをどの業務の復旧に集中させるべきかの判断基準が明確になります。
RTO
災害やシステム障害などが発生した際、どのくらいの時間で業務やシステムを復旧させるかという目標時間のことです。ビジネスの許容範囲に基づき設定されます。RTOが短いほど迅速な復旧が求められますが、その分バックアップ体制や予備機材の確保などの対策コストも高くなる傾向があるため、コストとリスクのバランスが重要です。
RPO
障害発生などの際に、過去のどの時点までのデータを復旧させるかという目標地点のことです。例えば、RPOが「24時間前」であれば、最大で24時間分のデータ消失を許容することを意味します。リアルタイム性が求められるシステムではRPOをゼロに近づける必要がありますが、バックアップ頻度を高めるための設備投資が必要になります。
標的型攻撃メール訓練
組織の従業員に対し、実在する攻撃を模した偽のメールを送信し、不用意に添付ファイルを開いたりリンクをクリックしたりしないよう意識を高める訓練です。実際に体験することで、怪しいメールの見分け方や、万が一開封してしまった際の報告手順を習得させます。技術的対策だけでなく、人の意識向上による防御力を高めます。
証拠保全
インシデントが発生した際、原因究明や法的手続きのために、ハードディスクやログファイルなどのデジタルデータを、改ざんされないよう適切にコピー・保存することです。単なるコピーではなく、元のデータと同一であることを証明する「ハッシュ値」の記録などが重要です。フォレンジック調査の基礎となるプロセスであり、初動対応で慎重に行う必要があります。

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