船舶 / 小型船舶操縦士

小型船舶操縦士 2級の例題・出題範囲・重要用語

学科: 小型船舶操縦者の心得及び遵守事項 / 交通の方法 / 運航

出題範囲

  • 交通の方法
  • 運航
  • 小型船舶操縦者の心得及び遵守事項

例題に挑戦

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例題1

海上衝突予防法において、2隻の動力船が互いに進路を横切り、衝突するおそれがある場合の航法について、正しいものはどれか。

  1. 総トン数が大きい方の船が、小さい方の船を避けなければならない。
  2. 左舷側に他の船を見る船が、その船を避けなければならない。
  3. 両船ともに、相手の船尾を通過するように進路を変更しなければならない。
  4. 他の動力を有する船を右舷側に見る船が、その船を避けなければならない。
  5. 船速が速い方の船が、遅い方の船を避けなければならない。
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正解: 他の動力を有する船を右舷側に見る船が、その船を避けなければならない。

正解は「他の動力を有する船を右舷側に見る船が、その船を避けなければならない。」です。海上衝突予防法第15条の「横切り船の航法」により、2隻の動力船が衝突するおそれがある進路で交差する場合、相手を右側(右舷側)に見る側の船が避航船となり、相手の進路を避けなければならないと定められています。この際、避航船は可能な限り、相手の船の船首を横切らないように操船することが求められます。船舶の航行における基本的な優先関係を示す重要なルールです。

例題2

海上衝突予防法における「追い越し」について述べた次の文のうち、誤っているものはどれか。

  1. 夜間に他の船の船尾灯だけが見え、舷灯が見えない場合には追い越し船とみなされる。
  2. 追い越し船が追い越される船を安全に追い越したと確信した後は、追い越される船に針路を譲るよう要求できる。
  3. 追い越し船であるかどうかが疑わしいときは、追い越し船であると判断して行動しなければならない。
  4. 追い越す船は、追い越される船を十分に避けて航行しなければならない。
  5. 追い越される船が針路を変更したとしても、追い越す船は追い越しが終わるまで避航船としての義務を負う。
解答と解説を見る

正解: 追い越し船が追い越される船を安全に追い越したと確信した後は、追い越される船に針路を譲るよう要求できる。

正解は「追い越し船が追い越される船を安全に追い越したと確信した後は、追い越される船に針路を譲るよう要求できる。」です。海上衝突予防法第13条において、追い越す船は、追い越しが完全に終わり、相手船から十分に遠ざかるまで、一貫して相手船を避け続ける義務があります。追い越しの途中で優先権が入れ替わったり、相手に譲るよう要求したりすることは認められていません。追い越される船の進路を妨げないよう、安全な距離を保って航行を完了させる必要があります。

重要用語

保持船
2隻の船舶が衝突するおそれがある際に、原則としてコースや速力を維持しなければならない船舶のことです。海上衝突予防法では、避航船が適切に回避行動をとれるよう、進路を変えずに航行を続ける義務があります。ただし、避航船が適切な行動をとっていないと判断される場合は、衝突を避けるための協力動作や最善の避航動作を行う責任も生じます。
避航船
2隻の船舶が衝突するおそれがある際に、相手の進路を避ける義務がある船舶のことです。避航船は、早めに、かつ大幅に動作をとることで、相手船に避航の意図を明確に伝えなければなりません。原則として相手船の進路を横切ることを避け、自身の進路を変更したり速力を落としたりして、安全な距離を保ちながら確実に衝突の危険を回避する役割を担います。
行き会い船
2隻の動力船が真向かい、またはほとんど真向かいに近い状態で接近し、衝突の恐れがある状態を指します。この場合、互いに相手の左舷側を通過するように、それぞれ右側に針路を転じなければなりません。夜間であれば、相手船の両方の舷灯(赤と緑)が見える状態が目安となります。海上衝突予防法における基本的な航法の一つであり、早めの回避行動が重要です。
追い越し
他の船舶をその後方から追い抜くことを指します。海上衝突予防法では、追い越す側の船舶が「避航船」となり、追い越される側の船舶を完全に追い越し終わるまで、その進路を避ける義務があります。追い越される船の船尾灯が見える範囲から接近する場合が該当し、追い越しが完了するまでは、どのような進路変更を行っても追い越される船に優先権が認められます。
横切り船
2隻の動力船が互いに進路を横切る形で接近し、衝突の恐れがある状況を指します。この場合、相手船を右舷側(右側)に見る側の船舶が避航船となり、相手の進路を避けなければなりません。つまり「右側から来る船が優先」という原則があります。避航船は、相手船の船首を横切らないように努め、必要に応じて減速や停止、あるいは右への変針を行って回避行動をとります。
見張り
周囲の状況や他の船舶との衝突の危険を判断するために、視覚、聴覚、および利用可能なすべての手段を用いて、絶えず周囲を監視することです。海上衝突予防法では、すべての船舶に対し、常に適切な見張りを行うことを義務付けています。特に視界が制限されている場合や交通が混雑している海域では、事故を未然に防ぐための最も重要かつ基本的な動作となります。
安全な速力
衝突を避けるための適切かつ有効な動作をとることができ、かつ、その時の状況に適した距離で停止できる速力のことです。視界の良否、交通密度、自船の操縦性能、風や潮流の状態などを考慮して決定する必要があります。常に最高速度で航行するのではなく、状況に応じていつでも危険を回避し、安全に停止できる速度を維持することが、船舶操縦において不可欠な原則です。
海上衝突予防法
海上における船舶の衝突を防ぐための世界共通の基本的なルールを定めた法律です。国際的なCOLREG条約に準拠しており、日本国内でも適用されます。見張りの励行、安全な速力の維持、状況に応じた航法(行き会い、追い越し、横切りなど)、灯火や形象物の表示、音響信号の方法などが具体的に定められており、小型船舶操縦士試験において最も重要な法規の一つです。

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