船舶 / 船員資格・国際講習

STCW 基本訓練(Basic Training)の例題・出題範囲・重要用語

PST/FPFF/EFA/PSSR の4モジュール(救命/消火/応急手当/個人安全)

出題範囲

  • EFA(応急手当)
  • FPFF(消火)
  • PST(救命)
  • PSSR(個人安全・社会的責任)

例題に挑戦

スキルサートのAIが生成した演習問題のサンプルです。アプリでは毎週新しい問題が追加されます。

例題1

船内での緊急事態発生時、乗組員が最初に行うべき適切な行動として、最も適切なものはどれか。

  1. 速やかに周囲に知らせ、警報を発する
  2. 船長の許可があるまでその場に留まり何もしない
  3. 自分の判断のみですぐに消火活動を完結させる
  4. 現場を離れ、自分の居室に戻って指示を待つ
  5. 救命ボートの準備を独断で開始する
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正解: 速やかに周囲に知らせ、警報を発する

船内での緊急事態において、最も重要なのは迅速な情報の共有と警報の発信です。個人の判断だけで行動を完結させようとするのではなく、まずは周囲に危険を知らせ、船内の指揮系統に基づいた組織的な行動をとることが求められます。正解は「速やかに周囲に知らせ、警報を発する」です。消火活動やボートの準備などは、状況把握と適切な指揮の下で行われるべきであり、独断での行動は更なる二次被害を招く恐れがあります。

例題2

船舶からの海洋汚染を防止するための一般的な心得として、誤っているものはどれか。

  1. 甲板上のスカッパーを閉鎖し、油の流出を防ぐ
  2. 海洋汚染防止のための訓練に積極的に参加する
  3. 船内規則に従い、ゴミの分別を徹底する
  4. 少量であれば、調理くずを港内で直接海に投棄する
  5. 油の積み込み作業中は常に監視を行う
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正解: 少量であれば、調理くずを港内で直接海に投棄する

正解は「少量であれば、調理くずを港内で直接海に投棄する」です。MARPOL条約および国内法に基づき、港内や陸岸に近い海域での廃棄物の投棄は厳格に規制されており、調理くずであっても未処理のまま直接海へ投棄することは認められません。油の流出防止のためのスカッパー閉鎖や、ゴミの分別、監視体制の維持などは海洋環境を保護するために不可欠な乗組員の責務であり、これらは適切な行動として周知されています。

重要用語

心肺蘇生法(CPR)
呼吸や心臓が停止した傷病者に対し、胸骨圧迫と人工呼吸を組み合わせて人工的に血液循環を維持する手法です。STCWの基準では、救命の連鎖を繋ぐために医療従事者が到着するまでの「生命維持」を目的としています。胸骨圧迫は「強く、速く、絶え間なく」行うことが重要であり、成人の場合は1分間に100〜120回のテンポで、胸が約5cm沈む強さで圧迫を続けます。
自動体外式除細動器(AED)
心室細動などの不整脈により、心臓が正常に動かなくなった際に電気ショックを与えて元のリズムに戻す装置です。音声ガイダンスに従うだけで誰でも使用可能で、船舶内でも設置が進んでいます。パッドを胸に貼り付けると心電図を自動解析し、電気ショックが必要か判断します。電気ショック後は直ちに胸骨圧迫を再開し、2分おきにAEDによる解析を繰り返すことが求められます。
回復体位
意識はないが自発的な呼吸がある傷病者に対し、嘔吐物などによる窒息を防ぐためにとらせる側臥位(横向きの姿勢)のことです。下顎を前に出して気道を確保し、上になる側の膝を軽く曲げて体が後ろに倒れないように安定させます。船内では揺れにより体勢が崩れやすいため、常に状況を監視し、30分ごとに反対側へ向きを変えるなどの配慮が必要です。
直接圧迫止血法
出血部位を清潔なガーゼや布で直接強く押さえ、止血を図る最も基本的かつ有効な方法です。動脈性出血などの激しい出血でも、両手で体重をかけて強く圧迫し続けることで多くの場合止血可能です。止血中は圧迫を緩めず、血液が染み出しても元の布を剥がさず上から新しい布を重ねて圧迫します。感染防止のため、可能な限り使い捨て手袋を着用して行います。
低体温症
海中への転落や寒冷環境下で体温が35度以下に低下し、身体機能が著しく低下した状態です。震え、意識混濁、脈拍の低下などの症状が現れます。処置としては、濡れた衣服を速やかに脱がせて体を拭き、毛布等で徐々に温めます。急激に加温すると冷えた末梢血液が心臓に急激に戻り、心停止を招く(アフタードロップ)恐れがあるため、慎重な加温と搬送が必要です。
気道異物除去
喉に異物が詰まり呼吸困難に陥った際の処置です。背部叩打法(背中を強く叩く)や腹部突き上げ法(ハイムリック法)を用います。傷病者が声を出せない、顔色が青紫になる、喉をかきむしる(チョークサイン)などの兆候が見られたら直ちに実施します。もし意識を失った場合は、異物が取れていなくても直ちに心肺蘇生法(CPR)へと切り替えて胸骨圧迫を開始します。
1次救命処置(BLS)
特別な器具や医薬品を用いず、その場に居合わせた人が行える応急手当の総称です。主に、反応の確認、応援の要請、気道確保、人工呼吸、胸骨圧迫、およびAEDの使用が含まれます。STCWのEFA訓練では、船内という限られた資源の中で、医師に引き継ぐまでの生存率を高めるための初期対応として非常に重視されており、迅速な判断と行動が求められます。
ショック状態
大量出血や心機能低下により、全身の血流が不足し細胞に酸素が行き渡らなくなった危機的状態です。顔面蒼白、冷や汗、脈拍が弱く速いなどの症状が見られます。処置としては、意識がある場合は足を15〜30cm高くして心臓への血流を促す「ショック体位」をとらせ、毛布等で保温します。ただし、頭部負傷や足の骨折がある場合は、無理に足を上げてはいけません。

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