出題範囲
- 供託法
- 民事訴訟法
- 憲法
- 司法書士法
- 民事保全法
- 商業登記法
- 民事執行法
- 民法
- 不動産登記法
- 商法・会社法
例題に挑戦
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例題1
抵当権の登記に関する次の記述のうち、不動産登記法の規定及び判例に照らし、正しいものはどれか。
- 債権の一部について抵当権を設定した場合、その一部の債権額を登記する必要はない。
- 抵当権の目的が数個の不動産であるときは、登記簿に共同担保である旨を記録する必要はない。
- 債務者が数人あるときは、各人の債務額を分担して記載することを要しない。
- 債務者が連帯債務者である場合、登記簿には「連帯債務者」と記録しなければならない。
- 債務者の住所に変更があった場合、抵当権者は単独で債務者の表示変更の登記を申請できる。
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正解: 債務者が数人あるときは、各人の債務額を分担して記載することを要しない。
正解は「債務者が数人あるときは、各人の債務額を分担して記載することを要しない。」です。不動産登記規則により、抵当権の債務者が複数いる場合でも、各債務者の負担額や連帯債務である旨の記載は求められておらず、単に債務者の住所・氏名を列記します。共同担保の場合は共同担保目録が作成され、債務者の住所変更は登記名義人ではないため、原則として抵当権設定者と抵当権者の共同申請または代位による必要があります。
例題2
仮登記の抹消に関する次の記述のうち、不動産登記法の規定に照らし、正しいものはどれか。
- 裁判所の嘱託によりなされた仮登記の抹消は、常に当事者の申請によって行われる。
- 利害関係人は、仮登記権利者の承諾を得なければ、単独で仮登記の抹消を申請することができない。
- 仮登記義務者は、仮登記名義人の承諾を得たとしても、単独で仮登記の抹消を申請することはできない。
- 仮登記を抹消する場合には、必ず仮登記権利者と仮登記義務者が共同して申請しなければならない。
- 仮登記名義人は、単独で自らの仮登記の抹消を申請することができる。
解答と解説を見る
正解: 仮登記名義人は、単独で自らの仮登記の抹消を申請することができる。
正解は「仮登記名義人は、単独で自らの仮登記の抹消を申請することができる。」です。不動産登記法第110条に基づき、仮登記名義人は単独で抹消申請が可能です。また、仮登記義務者や利害関係人も、仮登記名義人の承諾を得れば単独で抹消を申請できます。一方、仮登記を命ずる処分の申立ては、不動産の所在地を管轄する地方裁判所に行う必要があり、義務者の住所地ではない点に注意が必要です。
重要用語
- 弁済供託
- 債務者が弁済をしようとしても、債権者が受領を拒絶したり受領不能であったりする場合、または債務者に過失なく債権者を確知できない場合に、債務を免れるために目的物を供託所に寄託すること。民法第494条に基づき、債務者は供託によって債務から解放される。司法書士試験では、供託の要件や効果、供託物の取戻し制限などが頻出論点となる。
- 執行供託
- 民事執行法に基づき、差押えを受けた金銭債権の第三債務者が供託所に債務額を寄託すること。差し押さえが重畳した場合に行う「義務供託」と、差押えが一個であっても全額を供託できる「権利供託」がある。執行裁判所による配当手続きを目的としており、私法上の弁済供託とは手続きや法的性質が異なるため、その区別が試験対策上非常に重要である。
- 裁判上の保証供託
- 民事訴訟法や民事保全法に基づき、仮差押えや執行停止の申し立てを行う際に、相手方に生じる可能性のある損害を担保するため裁判所の命令により行われる供託。金銭だけでなく有価証券による供託も認められる点に特徴がある。担保の事由が消滅し、裁判所の担保取消決定を得た後に供託金の取戻しが可能となる手続きの流れが頻繁に出題される。
- 供託書正本
- 供託が受理された際に、供託官から供託者に交付される公的な書面。供託が成立したことを証明するものであり、後に供託物の払渡請求(還付または取戻し)を行う際に、原則として添付が義務付けられている。電子供託の場合には電磁的記録として扱われる。試験では、払渡請求時にこの正本の提出が必要な場合と、亡失等の理由で不要となる場合の例外規定が問われる。
- 反対給付の履行
- 債務の弁済と引き換えに、債権者が負うべき義務のこと。供託において、被供託者が供託物を受け取る(還付を受ける)ための条件として設定される。例えば、商品の引渡しと引き換えに代金を供託した場合、被供託者は商品の引渡しを証明しなければ供託金の還付を受けられない。この履行を証明する書面の適格性や、供託官による確認の範囲が試験の重要ポイントとなる。
- 供託物の還付
- 供託が成立した後、供託された権利を受け取るべき者(被供託者など)が、供託所に対して供託物の引き渡しを請求すること。還付請求には供託通知書や印鑑証明書などの必要書類の提出が求められる。弁済供託において債権者が供託を受諾した場合や、供託を有効とする判決が確定した場合に行われ、取戻しとは請求権者および請求の根拠が明確に区別される。
- 供託物の取戻し
- 供託者が、一度行った供託を一定の事由に基づき撤回し、供託物の返還を請求すること。弁済供託では、債権者が供託を受諾する前や、供託によって消滅した債務の消滅時効が完成していない場合などに認められる。ただし、供託を有効とする判決が確定した場合などは取戻しが制限される。還付請求権との時効の起算点の違いについても試験で頻繁に比較される。
- 供託物払渡請求権の時効
- 供託された金銭等を取り戻し、または還付を請求する権利が時効により消滅すること。還付請求権および取戻請求権の時効期間は、原則として10年である。還付請求権は「供託が成立した時」から、取戻請求権は「取戻しができるようになった時」から進行する。特に取戻しの起算点については、供託原因の消滅など具体的な状況に応じた判断が試験で問われる。
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