出題範囲
- 特許法・実用新案法(論文)
- 意匠法(論文)
- 商標法(論文)
- 条約(パリ/マドリッド/ハーグ等)
例題に挑戦
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例題1
商標法第3条第1項第3号に規定される、商品の産地や品質を普通に用いられる方法で表示する商標であっても、同条第2項により登録が認められるための要件に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 特許庁長官が、公益上の必要性があると認めた場合であること。
- 商標の構成中に、地名が含まれていないこと。
- その商標が、使用によって、特定の者の業務に係る商品であることを認識できるに至っていること。
- 出願人がその商標を10年以上継続して独占的に使用している実績があること。
- 当該商標を含む商標について、既に外国で商標登録を受けていること。
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正解: その商標が、使用によって、特定の者の業務に係る商品であることを認識できるに至っていること。
正解は「その商標が、使用によって、特定の者の業務に係る商品であることを認識できるに至っていること。」です。商標法第3条第2項は、本来であれば記述的商標として同条第1項第3号等に該当し登録できない商標であっても、使用を重ねた結果、需要者が特定の出所を表示するものとして認識できる(識別力を獲得した)場合には、例外的に登録を認める規定です。論文試験では、この識別力獲得の立証範囲や、全国的な周知性の要否が論点となります。本問の記述は、条文の趣旨を正確に反映しています。
例題2
複数の構成部分が結合してなる「結合商標」の類否判断において、最高裁判例(つつみのおひなっこや事件等)が示した判断手法に基づき、一部を抽出して観察(要部観察)することが許容される場合として、適切なものはどれか。
- 特定の構成部分が、自他商品の識別標識として強く意識されることがない場合。
- 常に商標全体を一体として観察しなければならず、要部観察は一切認められない。
- 商標の構成部分全体が、一つの造語として完全に不可分に結合している場合。
- 結合商標のすべての構成部分が、等しく識別力を有していると判断される場合。
- 構成部分の一部が、取引者や需要者に対し、商品やサービスの出所識別標識として強く意識されると認められる場合。
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正解: 構成部分の一部が、取引者や需要者に対し、商品やサービスの出所識別標識として強く意識されると認められる場合。
正解は「構成部分の一部が、取引者や需要者に対し、商品やサービスの出所識別標識として強く意識されると認められる場合。」です。結合商標の類否判断は、原則として全体観察によりますが、特定の構成部分が需要者に強く印象付けられる場合や、他の部分が識別力を有しない場合などには、その要部を抽出して比較することが認められます。判例によれば、その部分が独立して自他商品識別機能を有する場合には、分離観察が可能とされています。論文作成においては、この規範を明示した上で具体的事案に当てはめる能力が求められます。
重要用語
- 新規性喪失の例外
- 出願前に発明が公知となった場合でも、一定の要件を満たせば新規性を失わないものとして扱う制度です。意に反した公開や、刊行物への発表などの自己の行為による公開が対象となります。論文試験では、適用要件である「公開から1年以内の出願」や「証明書の提出」などの手続き面、および第三者の先出願との関係などの効果を正確に記述することが求められます。
- 進歩性
- その発明の属する技術分野における通常の知識を有する者(当業者)が、出願時の技術水準に基づいて容易に発明をすることができた場合には、特許を受けることができないとする要件です。論文式試験では、主引用発明に副引用発明を適用する動機付けの有無や、阻害要因の有無、予測できない顕著な効果の有無などを、事案に即して論理的に検討する能力が厳しく問われます。
- 国内優先権
- 先の出願(基礎出願)を基礎として、その後にした出願の際、先の出願の内容と重複する部分について、新規性や進歩性等の判断基準時を先の出願時まで遡らせる制度です。論文試験では、先の出願から1年以内という期間制限や、先の出願が取り下げられたものとみなされるという効果、さらに優先権の主張を伴う出願における新規事項追加の禁止との関係が頻出の論点です。
- 補正
- 出願人が、出願書類の不備を是正したり内容を修正したりする手続きです。特許法17条の2により、補正ができる時期や範囲が厳格に定められています。特に「新規事項の追加禁止」や、最後拒絶理由通知後の「限定的減縮」などの制限は、論文試験において実例に基づいた適否の判断が求められる重要論点であり、手続きの適法性を検討する際の基礎知識となります。
- 分割出願
- 二以上の発明を含む一の特許出願の一部を、新たな一または二以上の特許出願とすることです。出願公開後の第三者への牽制や、拒絶理由を回避するために有効な手段です。論文試験では、分割の要件(時期、実体的要件)を満たしているか、および分割の効果(出願時の遡及)が及ぶ範囲について、事例問題形式で問われることが多く、手続的適法性の検討には欠かせない知識です。
- 特許無効審判
- 公衆の利益のために、瑕疵のある特許を遡及的に消滅させる行政処分を求める手続です。論文試験では、無効理由の有無、請求人適格(利害関係人に限られない点)、さらに特許権侵害訴訟における104条の3(無効の抗弁)との関係性が頻出のテーマです。また、審判の確定判決が第三者に対しても効力を有する点(対世効)なども答案構成上の重要なポイントとなります。
- 訂正の再抗弁
- 特許権侵害訴訟において、被告から無効の抗弁を主張された際、特許権者が「訂正審判を請求した、または請求する」ことによって無効理由を解消し、特許を有効に存続させようとする主張のことです。裁判の遅延防止と特許権保護のバランスを考慮した、最高裁判例に基づく実務上重要な論点であり、論文試験では主張が許容される要件や時期的な制限について正確な論述が求められます。
- 専用実施権
- 設定行為で定めた範囲内において、他人の特許発明を独占排他的に実施できる権利です。特許権者であっても、専用実施権を設定した範囲内では発明を実施できなくなります。論文試験では、専用実施権の設定には登録が効力発生要件である点や、侵害に対して差止請求権や損害賠償請求権を自ら行使できる点など、通常実施権との性質の違いを明確に理解しておく必要があります。
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