司法・法律 / 法律系国家・検定

社会保険労務士の例題・出題範囲・重要用語

労基/安衛/労災/雇用/徴収/健保/厚年/国年 等(択一/選択)

出題範囲

  • 労働保険徴収法
  • 労働安全衛生法
  • 労災保険法
  • 国民年金法
  • 労働基準法
  • 厚生年金保険法
  • 健康保険法
  • 雇用保険法
  • 労務管理その他の労働に関する一般常識(労一)
  • 社会保険に関する一般常識(社一)

例題に挑戦

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例題1

国民年金の被保険者に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の者は、老齢基礎年金の受給権を満たしていない等の場合、任意加入被保険者となることができる。
  2. 厚生年金保険の被保険者は、原則として第2号被保険者となる。
  3. 日本国外に居住する日本国民で20歳以上65歳未満の者は、当然に第1号被保険者となる。
  4. 第2号被保険者の被扶養配偶者で20歳以上60歳未満の者は、第3号被保険者となる。
  5. 日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の自営業者は、第1号被保険者となる。
解答と解説を見る

正解: 日本国外に居住する日本国民で20歳以上65歳未満の者は、当然に第1号被保険者となる。

正解は「日本国外に居住する日本国民で20歳以上65歳未満の者は、当然に第1号被保険者となる。」です。国民年金法第7条第1項第1号によれば、第1号被保険者は「日本国内に住所を有する」ことが要件の一つです。日本国外に居住する日本国民は、強制加入である第1号被保険者には該当しません。ただし、本人が希望すれば任意加入被保険者として国民年金に加入し続けることができます。設問の記述は「当然に(=強制的に)第1号被保険者となる」としている点が法律の規定と異なるため、誤りとなります。第2号・第3号被保険者の要件は住所地を問いませんが、第1号には国内居住要件がある点を整理しておきましょう。

例題2

老齢基礎年金の受給権を取得するための受給資格期間に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 日本国籍を有しない者が日本国内に住所を有していた期間は、すべて合算対象期間(カラ期間)となる。
  2. 学生納付特例の規定により納付を猶予された期間は、受給資格期間には一切算入されない。
  3. 第3号被保険者であった期間は、保険料を自己負担していないため、受給資格期間には算入されない。
  4. 保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間を合算した期間が10年以上必要である。
  5. 受給資格期間は、原則として25年以上必要である。
解答と解説を見る

正解: 保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間を合算した期間が10年以上必要である。

正解は「保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間を合算した期間が10年以上必要である。」です。平成29年(2017年)8月の法改正施行により、老齢基礎年金の受給資格期間は25年から10年(120か月)に短縮されました。この10年には、実際に保険料を納めた期間だけでなく、申請により免除された期間(学生納付特例や納付猶予期間を含む)や、年金額には反映されないが受給資格期間としては数えることができる合算対象期間(いわゆるカラ期間)をすべて含めることができます。第3号被保険者期間についても、保険料納付済期間として計算されるため、受給資格期間に算入されます。25年という旧要件や、免除期間の扱いに注意が必要です。

重要用語

労働保険
労働者災害補償保険(労災保険)と雇用保険を総称したものです。労働保険徴収法は、これら両保険の保険料の納付や申告の手続きを一元的に管理するために制定されました。農林水産業の一部を除き、労働者を一人でも雇用する事業主は強制的に適用対象となり、保険料を支払う義務が生じます。試験では、労災・雇用それぞれの保険料率の構成や、合算して申告する仕組みを理解することが重要です。
年度更新
毎年6月1日から7月10日までの間に、前年度の確定保険料の精算と、当年度の概算保険料の申告・納付を行う手続きのことです。労働保険料は年度(4月〜翌3月)単位で管理されるため、この時期に一括して処理を行います。申告書の提出先は所轄の労働局や労働基準監督署などです。試験では、納付期限や延滞金の計算の起点となる重要な実務ポイントとして頻繁に出題されます。
概算保険料
保険年度の開始時や事業開始時に、その年度中に支払うと見込まれる賃金総額に保険料率を乗じて算出・納付する保険料です。原則として、賃金総額の見込額が前年度の50%から200%の間であれば、前年度の実績額をそのまま見込額として使用します。納付額が一定額以上の場合や労働保険事務組合に委託している場合は、延納(分割納付)が認められる点も試験対策上の重要なポイントです。
確定保険料
保険年度が終了した際、または事業が廃止された際に、実際に支払われた賃金総額に基づいて正確に算出した保険料のことです。既に納付済みの概算保険料との差額を精算し、不足があれば追納し、超過していれば還付や充当の手続きを行います。確定保険料の申告書は、原則として年度末から50日以内、または事業終了から50日以内に提出する必要があります。賃金の集計範囲の正確な理解が求められます。
メリット制
労災保険において、各事業所の労働災害の発生状況(収支率)に応じて、将来の保険料率を上下させる仕組みです。安全衛生の努力を払った事業主の負担を軽減し、不公平感を解消することを目的としています。継続事業や一定規模以上の有期事業が対象となり、基準となる収支率の計算方法や適用条件が試験で細かく問われます。労働災害防止のインセンティブとしての役割を担っている制度です。
継続事業
事業の期間が予定されず、長期間にわたって継続的に行われる事業のことです。一般的な工場、商店、事務所などがこれに該当します。労働保険の申告・納付は年度単位(年度更新)で行われます。一方、建設工事のように一定の目的を達すれば終了する「有期事業」と対比して理解する必要があります。試験では、一元適用事業と二元適用事業の区別、およびそれぞれの保険料の集計方法の違いが重要です。
労働保険事務組合
厚生労働大臣の認可を受け、事業主から委託を受けて労働保険に関する事務を代行する団体です。中小事業主の事務負担軽減が目的であり、委託のメリットとして、保険料の額にかかわらず延納(分割納付)が可能になることや、本来は労働者でない事業主本人が労災保険に特別加入できることなどが挙げられます。委託できる事業主の規模(従業員数)には制限があり、試験での頻出事項となっています。
追徴金
事業主が正当な理由なく確定保険料の申告書を提出しなかった場合や、記載内容に誤りがあり行政から認定決定を受けた場合に、ペナルティとして課される徴収金です。納付すべき保険料額(1,000円未満切り捨て)の10%相当額が徴収されます。概算保険料の不足分には課されない点や、延滞金との性質の違いを整理しておくことが重要です。自主的に期限後申告をした場合は免除される特例もあります。

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