教育・学術 / 教育・言語教育

日本語教育能力検定試験の例題・出題範囲・重要用語

言語/社会/心理/教育/教授法/評価/第二言語習得/音声/文字/語彙/文法/文章理解 など

出題範囲

  • 日本語の文字
  • 文法
  • 日本語の音声
  • 言語と教育
  • 文章理解
  • 評価法・測定
  • 日本語教育事情
  • 言語と心理
  • 第二言語習得
  • 語彙
  • 教授法
  • 言語と社会

例題に挑戦

スキルサートのAIが生成した演習問題のサンプルです。アプリでは毎週新しい問題が追加されます。

例題1

受身文(ボイス)のうち、間接受身(迷惑受身)の説明として最も適当なものはどれか。

  1. 主語が動作を強制されることを表し、使役の形と受身の形を併せ持つ。
  2. 持ち主の身体の一部や所有物が動作の対象となり、持ち主が主語になる。
  3. 自然現象や社会的出来事を客観的に述べる際に、無生物を主語として用いられる。
  4. 他動詞の目的語が主語になり、動作主が「に」または「から」で示される。
  5. 自動詞を述語とし、その事態によって主語が不利益を被ることを表す。
解答と解説を見る

正解: 自動詞を述語とし、その事態によって主語が不利益を被ることを表す。

正解は「自動詞を述語とし、その事態によって主語が不利益を被ることを表す。」です。日本語の間接受身(迷惑受身)は、自動詞(例:「雨に降られる」「子供に泣かれる」)を述語に用い、その事態の影響を主語が受けることを表現する特徴的な文法です。これに対し、他動詞の目的語が主語になるものは直接受身、身体の一部が対象になるものは持ち主の受身、動作を強制されるものは使役受身、無生物を主語とするものは非情の受身と呼ばれ、区別されます。

例題2

アスペクト形式「~ている(テイル形)」に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 第四種の動詞(そびえる等)に接続して、形状や性質が恒常的であることを表す。
  2. 反復動詞(叩く等)に接続して、同種の動作が繰り返されていることを表す。
  3. 瞬間動詞(死ぬ、結婚する等)に接続して、動作の結果の状態を表す。
  4. 状態動詞(ある、いる、要る等)に接続して、現在の状態の継続を表す。
  5. 継続動詞(食べる、歩く等)に接続して、動作の進行を表す。
解答と解説を見る

正解: 状態動詞(ある、いる、要る等)に接続して、現在の状態の継続を表す。

正解は「状態動詞(ある、いる、要る等)に接続して、現在の状態の継続を表す。」です。アスペクトの「テイル」は、動詞の意味類型によって機能が異なりますが、状態動詞(「ある」「いる」「要る」「できる」など)はそれ自体が既に状態を意味しているため、原則として「テイル」を接続させることはできません。継続動詞における進行、瞬間動詞における結果の状態、第四種の動詞における恒常的形状の提示などは、日本語教育におけるアスペクト指導の重要なポイントです。

重要用語

常用漢字
法令、公用文書、新聞、雑誌、放送など、一般の社会生活において現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安。2010年の改定で2,136字、4,388音訓となった。日本語学習者が目指すべき漢字学習の重要な基準であり、試験では改定の経緯や字数、固有名詞の扱いなどの周辺知識が問われることが多い。
万葉仮名
漢字の本来の意味を無視し、日本語の音を表記するために漢字を借りて用いた文字体系。主に『万葉集』の表記に使用された。これが草体化して「ひらがな」となり、一部を取り出して「カタカナ」が作られた。日本語の音韻構造を反映した文字史上の重要な段階であり、日本語教育能力検定試験では文字の起源として頻出する。
表音文字
一つ一つの文字が意味を持たず、特定の音(拍や音素)のみを表す文字。日本語における「ひらがな」や「カタカナ」がこれに該当する。一文字が基本的に一拍に対応しており、音を忠実に書き写す機能を持つ。音素文字(アルファベットなど)と音節文字(かななど)に大別され、日本語教育では拍の概念と関連して理解が必要である。
表語文字
一つの文字が特定の意味と音の両方を表す文字。漢字がその代表例である。かつては「表意文字」と呼ばれていたが、一文字が語(または形態素)を表す性質を重視し、現在は学術的に「表語文字」と呼ばれる。一目見て意味が伝わりやすい視覚的優位性を持つ。試験では、表音文字である「かな」との性質の違いが重要となる。
当て字
漢字の本来の意味に関わらず、音や訓を借りて言葉を表記したもの(例:寿司、珈琲)や、逆に意味から漢字を当てて音を無視して読ませるもの(例:煙草)を指す。日本語教育においては、固有名詞や外来語の古い表記などで学習者が遭遇する機会があるため、その成り立ちを理解しておくことが指導上の助けとなる。
翻字
ある文字体系で書かれた言葉を、別の文字体系の文字に一対一で書き換えること。日本語教育では、日本語をローマ字で表記することが代表例。元のスペリングの情報を保持することに重点を置く点が、発音通りに記す「転写」とは異なる。学習者の母語の文字体系との対照研究や、教材作成における文字の読み替えにおいて重要な概念である。
訓令式ローマ字
1954年の告示に基づき、日本語の五十音図の体系性を重視して定められた表記法。「し」をsi、「つ」をtu、「ち」をtiと書く。日本の小学校教育で主に教えられる方式であり、日本語の音韻構造を論理的に反映している。しかし、国際的にはヘボン式が主流であるため、試験では両者の綴りの違いを正確に把握しておく必要がある。
ヘボン式ローマ字
幕末に来日した宣教師ヘボンが編纂した辞書に由来する、英語の発音に基づいた表記法。「し」をshi、「つ」をtsu、「ち」をchiと書く。外国人にとって発音が推測しやすいため、パスポートの氏名表記や駅名標、道路標識など、実社会で最も広く普及している。日本語教育においても、学習者にとっての利便性からよく用いられる。

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