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統計検定 2級の例題・出題範囲・重要用語

データの把握/確率/推定/検定/回帰・相関・分散分析の基礎

出題範囲

  • データの記述
  • 回帰・相関・分散分析
  • 仮説検定
  • 推定(点/区間)
  • 確率・確率分布

例題に挑戦

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例題1

統計的な仮説検定におけるP値(有意確率)の定義および性質に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 対立仮説が正しい確率のことであり、1からP値を引いた値が帰無仮説の正しさを表す。
  2. 帰無仮説が正しいとされる事後確率のことであり、この値が小さいほど帰無仮説が正しい可能性は低くなる。
  3. 帰無仮説が正しいと仮定したとき、実際に得られた標本観測値、またはそれ以上に極端な値が得られる確率である。
  4. 有意水準をあらかじめ決定する前に計算される、第2種の過誤を犯す確率のことである。
  5. 有意水準を0.05に設定した場合、P値が0.05より大きければ帰無仮説は統計的に有意であると判断される。
解答と解説を見る

正解: 帰無仮説が正しいと仮定したとき、実際に得られた標本観測値、またはそれ以上に極端な値が得られる確率である。

P値(有意確率)は、「帰無仮説が正しいという仮定の下で、観測された統計量、あるいはそれ以上に極端な統計量が得られる確率」を指します。P値が事前に設定した有意水準を下回る場合、その結果は稀なことであると判断し、帰無仮説を棄却します。P値そのものは帰無仮説や対立仮説が「正しい確率」を示すものではないことに注意が必要です。正解は「帰無仮説が正しいと仮定したとき、実際に得られた標本観測値、またはそれ以上に極端な値が得られる確率である」です。

例題2

仮説検定における第1種の過誤と第2種の過誤に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 検出力(1-β)とは、帰無仮説が偽であるときに正しく帰無仮説を棄却できる確率のことである。
  2. 第2種の過誤とは、実際には帰無仮説が偽(対立仮説が真)であるにもかかわらず、帰無仮説を棄却しない誤りのことである。
  3. 第1種の過誤とは、実際には帰無仮説が真であるにもかかわらず、帰無仮説を棄却してしまう誤りのことである。
  4. サンプルサイズを固定したとき、有意水準を小さくすると第2種の過誤を犯す確率は低くなる。
  5. 有意水準(α)を小さく設定すると、第1種の過誤を犯す確率は低くなる。
解答と解説を見る

正解: サンプルサイズを固定したとき、有意水準を小さくすると第2種の過誤を犯す確率は低くなる。

第1種の過誤の確率(α)と第2種の過誤の確率(β)にはトレードオフの関係があります。サンプルサイズが一定の場合、有意水準αを小さくすると(厳格にすると)、帰無仮説を棄却しにくくなるため、対立仮説が真であるときに見逃してしまう確率であるβはむしろ大きくなります。両方の過誤を同時に減らすにはサンプルサイズを大きくする必要があります。正解は「サンプルサイズを固定したとき、有意水準を小さくすると第2種の過誤を犯す確率は低くなる」です。

重要用語

標準偏差
データの散らばり具合を表す指標で、各データと平均値の差(偏差)を2乗して平均した値(分散)の正の平方根です。単位が元のデータと同じになるため、平均値と比較して散らばりの程度を直感的に把握するのに適しています。統計検定2級では、データのばらつきを評価する際の基本指標として頻出し、正規分布などの理解においても非常に重要な概念です。
変動係数
標準偏差を平均値で割った値のことで、単位が異なるデータや平均値が大きく異なるデータ間で、相対的なばらつきを比較するために用いられます。例えば、体重1gのマウスと5tのゾウの個体差を比較する場合、標準偏差だけでは絶対値の大きさに引きずられますが、変動係数を用いることで公平な比較が可能になります。通常、百分率や無次元量として扱われます。
箱ひげ図
データの分布を、最小値、第1四分位数、中央値、第3四分位数、最大値の5つの要約統計量を用いて視覚化した図です。中央の「箱」はデータの中央50%の範囲(四分位範囲)を示し、そこから伸びる「ひげ」でデータの広がりを表します。外れ値を個別にプロットすることもあり、複数の群間の分布の形状や偏りを一目で比較するのに非常に便利なグラフです。
ヒストグラム
連続するデータをいくつかの区間(階級)に分け、各区間に属するデータの数(度数)を柱状のグラフで表したものです。データの中心位置、ばらつき、分布の形状(左右対称か、裾が長いか等)を視覚的に把握するのに適しています。各階級の面積が度数に比例するように描かれるため、データの全体像と密度の濃淡を直感的に理解するための基礎的なツールとして多用されます。
中央値
データを大きさの順に並べたときに、ちょうど真ん中に位置する値のことです。データ数が偶数の場合は、中央の2値の平均をとります。平均値と比較して、極端に大きな値や小さな値(外れ値)の影響を受けにくいという「頑健性」という特徴があります。所得分布のように一部の高額所得者が平均を押し上げてしまうようなデータにおいて、実態を反映する代表値として重要です。
相関係数
2つの変数間の線形な関係の強さを−1から1の範囲で表す指標です。1に近いほど強い正の相関、−1に近いほど強い負の相関、0に近いほど線形な関係がないことを示します。散布図上の点の集まりが直線に近いほど絶対値が大きくなります。ただし、相関係数はあくまで直線的な関係を測るものであり、因果関係の有無を直接示すものではない点に試験対策上の注意が必要です。
標準化(z得点)
各データから平均値を引き、標準偏差で割る操作のことです。これにより、平均が0、標準偏差(分散)が1の状態に変換されます。標準化を行うことで、単位や尺度が異なる異なる試験の結果や測定値を同じ土俵で比較することが可能になります。例えば、数学と英語のテストの難易度が異なる場合に、自分が全体の中でどの程度の位置にいるかを相対的に把握する際に利用されます。
四分位範囲 (IQR)
第3四分位数から第1四分位数を差し引いた値のことで、データの中央50%が含まれる範囲の幅を示します。標準偏差と同様にデータの散らばり具合を評価する指標ですが、外れ値の影響をほとんど受けないという利点があります。箱ひげ図における「箱」の長さに相当し、分布の広がりの主要な部分を要約する統計量として、中央値とセットで用いられることが一般的です。

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