運転・整備 / 自動車整備士

二級自動車整備士(ジーゼル自動車)の例題・出題範囲・重要用語

学科: 機械工作/材料/燃料・潤滑/内燃機関/電気装置/シャシ/保安基準・法規

出題範囲

  • シャシ(動力伝達/走行/制動/懸架/操縦)
  • 電気装置
  • 機械工作
  • 燃料・潤滑
  • 材料
  • 内燃機関
  • 保安基準・関連法規

例題に挑戦

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例題1

合成樹脂(プラスチック)に関する記述として、適切なものはどれか。

  1. ポリエチレンは、耐薬品性が著しく低いため、自動車のガソリンタンクには不向きである。
  2. 熱硬化性樹脂は、加熱すると軟化して自由に成形でき、冷却すると再び硬化する。
  3. ポリアミド(ナイロン)は、一切の吸湿性を持たないため寸法安定性に優れている。
  4. ポリカーボネートは、透明性や耐衝撃性に優れ、レンズ等に使用される。
  5. フェノール樹脂は、熱可塑性樹脂の代表的な例として知られている。
解答と解説を見る

正解: ポリカーボネートは、透明性や耐衝撃性に優れ、レンズ等に使用される。

正解は「ポリカーボネートは、透明性や耐衝撃性に優れ、レンズ等に使用される。」です。ポリカーボネートは熱可塑性樹脂の一種で、高い透明度とエンジニアリングプラスチックの中でもトップクラスの耐衝撃性を持つため、ヘッドランプのレンズやサンルーフ等に利用されます。加熱により軟化・硬化を繰り返すのは熱可塑性樹脂の性質であり、熱硬化性樹脂は一度加熱硬化すると再加熱しても軟化しません。また、ポリエチレンは耐薬品性が高いため燃料タンクにも使われ、ナイロン(ポリアミド)は比較的吸湿性が高いという特徴があります。

例題2

鉄鋼材料の熱処理に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。

  1. 高周波焼入れは、鋼の内部まで均一に加熱して全体を硬化させ、材料全体の強度を均一にする。
  2. 表面硬化法の一つである浸炭法は、低炭素鋼の表面に炭素を浸透させた後に焼き入れを行う。
  3. 焼き入れは、鋼を所定の温度から急冷することで、組織を変化させて硬さを増大させる。
  4. 焼き戻しは、焼き入れした鋼を再び加熱・冷却し、硬さを調整して靭性(粘り強さ)を与える。
  5. 焼きなましは、鋼を適当な温度に加熱した後に炉の中で徐冷し、組織の軟化や内部応力の除去を行う。
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正解: 高周波焼入れは、鋼の内部まで均一に加熱して全体を硬化させ、材料全体の強度を均一にする。

正解は「高周波焼入れは、鋼の内部まで均一に加熱して全体を硬化させ、材料全体の強度を均一にする。」です。高周波焼入れは、電磁誘導を利用して部品の表面層のみを急速に加熱し、その直後に急冷して硬化させる「表面硬化法」の一種です。芯部は元の組織(靭性)を維持したまま、摩耗しやすい表面だけを非常に硬くすることができるのが特徴であり、内部まで均一に加熱して全体を硬化させるという記述は誤りです。焼きなまし、焼き入れ、焼き戻し、浸炭法に関する他の選択肢の記述はすべて適切です。

重要用語

クラッチ
エンジンの動力を変速機へ伝えたり、遮断したりする装置です。発進時や変速時に不可欠で、摩擦力を利用してスムーズに動力を伝達します。試験では、クラッチ・ディスクの摩耗や、ダイヤフラム・スプリングの役割、操作時の遊びの調整などが頻出ポイントとなります。ディーゼル車では大きなトルクに対応するため、十分な伝達容量と耐久性が求められるのが特徴です。
シンクロメッシュ機構
変速機内部で、回転速度の異なるギヤ同士を円滑に噛み合わせるための同期装置です。同期作用により、変速時のショックや異音を防ぎます。試験では、シンクロナイザ・リングの摩擦作用による同期の仕組みや、リングの摩耗が進んだ際に発生する「ギヤ鳴り」などの不具合現象について詳しく問われることが多いため、構成部品の名称と役割を覚えることが重要です。
プロペラ・シャフト
変速機から出力された動力を、後輪のデファレンシャルへ伝える回転軸です。車体の上下動や長さの変化を吸収するため、ユニバーサル・ジョイント(自在継手)やスリップ・ジョイントが備わっています。試験では、シャフトのアンバランスによる振動(シミー)の発生原因や、ジョイント部の摩耗、位相のズレによる異音、および取付角度の重要性などがよく出題されます。
デファレンシャル・ギヤ
車両が旋回する際に、左右駆動輪の回転差を吸収してスムーズなコーナリングを可能にする差動装置です。また、最終減速装置として駆動力を増大させる役割も持ちます。試験では、サイド・ギヤやピニオン・ギヤを用いた差動の仕組みや、左右どちらかの車輪が空転した際の動力伝達特性、さらにバックラッシの調整方法などが実務的な知識として問われます。
ホイール・アライメント
車輪の取り付け角度の総称で、キャスタ、キャンバ、キングピン傾角、トーインの4要素で構成されます。走行安定性やタイヤの偏摩耗に直結します。試験では、各要素が持つ役割(キャスタの直進復元性、トーインの横滑り防止など)や、これらが不適切な場合に発生するハンドル取られ、タイヤの異常摩耗といったトラブルの因果関係が頻出します。
空気ブレーキ
コンプレッサで加圧した空気の力を利用して制動力を得るシステムで、大型ディーゼル車に広く採用されています。試験では、エア・ドライヤによる除湿の重要性、ブレーキ・バルブの作動原理、および空気圧が低下した際に作動するスプリング・ブレーキの構造が重要です。油圧式と比較して強力な制動力が得られる反面、空気漏れに対する点検知識が厳格に問われます。
リーフ・スプリング
複数の鋼板を重ねた板ばねで、トラック等のディーゼル車に多く採用される懸架装置です。路面からの衝撃を吸収しつつ車軸を保持します。試験では、板同士の摩擦による減衰作用、中心ボルトやUボルトの緩み管理、シャックル・ピンの摩耗が操縦安定性に与える影響などが問われます。特に、板ばねの折損やへたりが車高やアライメントに及ぼす影響を理解する必要があります。
パワー・ステアリング
運転者の操舵力を軽減するための補助装置です。大型ディーゼル車では、エンジンの動力で駆動するポンプを用いた油圧式が一般的です。試験では、コントロール・バルブによる油圧経路の切り替えの仕組み、リリーフ・バルブによる最高圧力の制御、油圧回路のエア抜き作業、ベルトの緩みやフルード漏れがステアリング操作の重さに与える影響などが重要な試験項目となります。

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