出題範囲
- 薬理
- 衛生
- 薬剤
- 病態・薬物治療
- 法規・制度・倫理
- 物理・化学・生物
- 実務
例題に挑戦
スキルサートのAIが生成した演習問題のサンプルです。アプリでは毎週新しい問題が追加されます。
例題1
固形製剤からの薬物の溶出過程に関する記述のうち、誤っているのはどれか。
- Noyes-Whitney式において、溶出速度は拡散層の厚さに反比例する。
- 溶出速度は、粒子径を小さくして表面積を増大させることで向上する。
- 薬物の溶解度は、温度の変化によって影響を受ける。
- 難溶性薬物の溶出速度は、親水性高分子との固体分散体を形成することで改善されることがある。
- 攪拌速度を速めると、拡散層の厚みが増すため溶出速度は低下する。
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正解: 攪拌速度を速めると、拡散層の厚みが増すため溶出速度は低下する。
正解は「攪拌速度を速めると、拡散層の厚みが増すため溶出速度は低下する。」です。Noyes-Whitney式において、溶出速度は拡散層の厚さに反比例します。攪拌速度を速めると、粒子周囲の液体の流れが激しくなり、拡散層が薄くなるため、溶出速度は増大します。したがって、攪拌により溶出速度が低下するという記述は誤りです。他の選択肢は、表面積の増大、温度による溶解度の変化、親水性高分子の利用による溶出改善など、薬物溶出の基本原理に則った正しい記述です。
例題2
薬物送達システム(DDS)に関する記述のうち、正しいのはどれか。
- プロドラッグ化の主目的は、薬物の作用持続時間を短縮することである。
- リポソームの表面をポリエチレングリコール(PEG)で修飾すると、網内系(RES)に捕捉されやすくなる。
- EPR効果は、正常組織の毛細血管透過性が腫瘍組織に比べて高いことを利用している。
- 放出制御型製剤は、血中濃度の急激な上昇を抑えることで副作用を軽減できる。
- 受動的標的化の例として、モノクローナル抗体を用いたミサイル療法がある。
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正解: 放出制御型製剤は、血中濃度の急激な上昇を抑えることで副作用を軽減できる。
正解は「放出制御型製剤は、血中濃度の急激な上昇を抑えることで副作用を軽減できる。」です。放出制御型製剤(徐放性製剤)は、薬物の放出をゆっくり行うことで血中濃度のピーク(Cmax)を抑え、治療有効域に長時間維持し、副作用を軽減します。受動的標的化はEPR効果などを指し、抗体利用は能動的標的化です。EPR効果は腫瘍組織の血管透過性が高いことを利用します。PEG修飾はステルス性を高め、RESによる捕捉を回避して血中滞留性を向上させるために行われます。
重要用語
- アゴニスト(作動薬)
- 生体内の受容体に結合し、生体物質と同様の生理作用を引き起こす薬物のこと。受容体との親和性と、結合後に反応を誘発する固有活性の両方を持つ。薬理学の基本概念であり、作用の強さは最大反応(Emax)や50%効果濃度(EC50)で評価される。国家試験では、競合的拮抗薬による濃度作用曲線の右方シフトとの関連でよく問われる。
- アンタゴニスト(拮抗薬)
- 受容体に結合するが、それ自体では生理作用を示さず、アゴニストの作用を阻害する薬物のこと。受容体との親和性はあるが、固有活性は持たない。結合の可逆性により競合的拮抗薬と非競合的拮抗薬に分類される。競合的拮抗薬はアゴニストの濃度作用曲線を右方に平行移動させ、非競合的拮抗薬は最大反応を低下させるという特徴は頻出である。
- 治療係数(安全域)
- 薬物の安全性を評価する指標の一つで、「50%致死量(LD50)÷ 50%有効量(ED50)」で算出される。この値が大きいほど、有効量と致死量の差が広く、安全性が高いとされる。国家試験では、ジギタリス製剤やリチウム、テオフィリンなど、治療係数が小さく薬物血中濃度モニタリング(TDM)が必要な薬物の例と併せて出題されることが多い。
- シトクロムP450(CYP)
- 主に肝臓に存在し、薬物の代謝(第1相反応)において中心的な役割を果たす酸化酵素群の総称。多くの分子種があり、なかでもCYP3A4は多くの医薬品の代謝に関与する。特定の薬物による酵素の誘導や阻害は、他の薬物の血中濃度を変動させ、副作用や効果の減弱を招く。相互作用を理解する上で、遺伝多型や食品(グレープフルーツ等)の影響は必須知識である。
- バイオアベイラビリティ
- 投与された薬物が全身循環に到達する割合とその速度を指す。静脈内投与では100%となるが、経口投与では小腸での吸収率や肝臓での初回通過効果の影響を受けて低下する。薬物の剤形選択や投与設計を考える上で極めて重要である。AUC(血中濃度-時間曲線下面積)を用いて算出され、先発品とジェネリック医薬品の生物学的同等性試験の主要な指標となる。
- P-糖タンパク質
- 細胞膜に存在するABCトランスポーターの一種で、細胞内に入り込んだ薬物を細胞外へ汲み出す排出ポンプの役割を持つ。小腸上皮や血液脳関門(BBB)、腎尿細管などに分布し、薬物の吸収抑制や脳内移行の制限、排泄促進に寄与する。特定の薬剤による本タンパク質の阻害や誘導は、併用薬の血中濃度を劇的に変化させることがあり、薬物相互作用の重要な要因となる。
- ダウンレギュレーション
- アゴニストなどの過剰な刺激が長時間続くことにより、細胞表面の受容体数が減少したり、反応性が低下したりする現象。これにより、薬を使い続けると同じ量では効果が得られなくなる「耐性」が生じる。例えば、β作動薬の長期連用による反応性低下などが挙げられる。受容体遮断薬の継続使用を急に中止した際に起こる「反跳現象(リバウンド)」との対比で理解が必要である。
- 初回通過効果
- 経口投与された薬物が全身循環に到達する前に、小腸粘膜や肝臓で代謝を受ける現象。特にニトログリセリンのように肝臓での代謝率が極めて高い薬物は、経口投与ではほとんどが分解されるため、舌下錠や貼付剤として投与される。この効果の程度によって経口投与時のバイオアベイラビリティが決定されるため、投与経路を検討する際の極めて重要な考慮事項となる。
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