出題範囲
- 理学療法評価学
- 運動器理学療法
- 運動学/バイオメカニクス
- 理学療法治療学
- 地域理学療法/チーム医療
- 神経系理学療法
- 内部障害理学療法
- 小児・発達/老年
- 基礎医学(解剖/生理/病理)
例題に挑戦
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例題1
正常歩行の歩行周期におけるバイオメカニクスについて、正しいのはどれか。
- 立脚中期において下腿三頭筋は常に求心性収縮を行う
- 荷重応答期において前脛骨筋は遠心性収縮を行う
- 立脚終期において股関節は最大屈曲位となる
- 前遊脚期において膝関節は完全に伸展する
- 初期接地において大殿筋は弛緩している
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正解: 荷重応答期において前脛骨筋は遠心性収縮を行う
正解は「荷重応答期において前脛骨筋は遠心性収縮を行う」です。初期接地から荷重応答期にかけて、足関節は急速な底屈運動を行います。このとき、前脛骨筋は遠心性に収縮することで足部が急激に地面に叩きつけられるのを防ぎ、衝撃を吸収する重要な役割を果たします。初期接地では大殿筋は活動を強めており、立脚終期の股関節は伸展位となります。また、前遊脚期には膝関節は次の遊脚相に備えて屈曲を開始します。
例題2
関節の凹凸の法則において、凹の関節面が動くとき、関節内での滑りの方向と転がりの方向の関係について正しいのはどれか。
- 同一方向である
- 常に反対方向である
- 滑りの方向は関節包の緊張度によって決定される
- 常に垂直に交わる方向である
- 運動の初期のみ同一方向である
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正解: 同一方向である
正解は「同一方向」です。凹凸の法則(Convex-Concave Rule)によれば、固定された凸面に対して凹面が動く場合、関節内での「転がり」と「滑り」は、骨の運動方向と同一の方向に起こります。反対に、固定された凹面に対して凸面が動く場合は、転がりは骨の運動方向と同じですが、滑りはそれとは反対の方向に起こります。この法則は、関節可動域制限を改善するためのモビライゼーションの方向を決定する際の基礎理論として用いられます。
重要用語
- 徒手筋力テスト(MMT)
- 筋力を0から5の6段階で客観的に評価する手法です。検者の手による抵抗や重力を利用して判定します。3は重力に抗して全可動域を動かせる状態、4は中等度の抵抗、5は強い抵抗に抗することを指します。臨床現場で最も一般的に用いられる筋力評価法であり、治療方針の決定やリハビリテーションの効果判定において不可欠な指標となります。
- 関節可動域測定(ROM)
- 関節が動く範囲をゴニオメーター(角度計)を用いて測定する評価法です。自動運動と他動運動の両方を評価し、制限の有無や原因を把握します。測定部位ごとに基本軸、移動軸、参考可動域が定められており、正確な測定技術が求められます。リハビリテーションの進捗を確認し、関節拘縮や強直の状態を定量的に評価するための基礎データとなります。
- 機能的自立度評価法(FIM)
- ADL(日常生活動作)の介助量を評価する指標です。セルフケア、排泄、移動などの「運動項目」13項目と、コミュニケーション、社会的認知などの「認知項目」5項目の計18項目で構成されます。各項目を1点(全介助)から7点(完全自立)で採点し、「実際に何を行っているか(しているADL)」を評価するのが特徴で、リハビリテーションの転帰予測に頻用されます。
- バーセルインデックス(BI)
- ADL(日常生活動作)の評価指標の一つです。食事、移乗、整容、入浴など10項目を、自立・部分介助・全介助の区分に応じて5点刻み(0〜15点)で採点し、計100点満点で評価します。FIMと比較して簡便に測定できるのが特徴です。「できる能力(できるADL)」を評価する側面が強く、介護保険分野や病院でのスクリーニングに広く用いられます。
- 10m歩行テスト
- 平地を10メートルの距離で歩く際の所要時間と歩数を測定する評価法です。歩行速度、歩幅、ケイデンス(歩数/分)を算出します。最大歩行速度と快適歩行速度を測定することが一般的です。歩行能力の客観的な指標として、日常生活の自立度や転倒リスクの予測、治療効果の判定などに広く利用され、簡便ながら高い信頼性と妥当性を持つ評価です。
- ブルンストローム・リカバリー・ステージ(BRS)
- 片麻痺の回復過程を評価する指標です。ステージI(弛緩)からステージVI(ほぼ正常)までの6段階で評価します。共同運動の出現や分離運動の程度に基づいて判定を行い、脳血管障害患者の運動機能評価として標準的に用いられます。上肢、手指、下肢のそれぞれの部位について個別にステージを決定し、麻痺の重症度と回復段階を明確にします。
- 深部腱反射
- 腱を打腱器で叩いた際に出現する不随意の筋収縮を評価します。亢進、正常、減弱、消失などで判定します。上位運動ニューロン障害(脳卒中など)では亢進し、下位運動ニューロン障害(末梢神経障害など)では減弱・消失します。神経学的な病変部位を特定するための重要な評価項目であり、バビンスキー反射などの病的反射と併せて総合的に解釈されます。
- Berg Balance Scale(BBS)
- 高齢者や中枢神経疾患患者のバランス能力を評価する指標です。椅子からの立ち上がり、閉眼片脚直立、360度回転など14項目を各0〜4点で評価し、56点満点で採点します。転倒リスクの予測に非常に有用であり、一般的に45点以下は転倒リスクが高いと判断されます。臨床現場で信頼性が高く、動的・静的バランスを包括的に評価できる手法です。
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