安全・危険物 / 危険物・安全衛生

危険物取扱者 乙種3類の例題・出題範囲・重要用語

法令/物理・化学/性質・消火(3類: 自然発火性物質/禁水性物質)

出題範囲

  • 危険物に関する法令
  • 基礎的な物理学・化学
  • 危険物の性質・消火

例題に挑戦

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例題1

第3類危険物に関わりの深いアルカリ金属(カリウム、ナトリウムなど)の一般的な性質について、正しいものはどれか。

  1. 水酸化物になると水溶液は弱酸性を示す。
  2. 酸化還元反応において強い酸化剤として働く。
  3. 空気中では非常に安定している。
  4. 比重が1より大きい。
  5. 水と反応し水素を出す。
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正解: 水と反応し水素を出す。

正解は「水と反応し水素を出す。」です。カリウムやナトリウムといったアルカリ金属は非常に反応性が高く、水と激しく反応して水素を発生させ、その際に大きな反応熱を伴います。比重は1より小さいため水に浮きますが、水と反応して発火・爆発の危険があるため、水に触れさせてはいけません。また、空気中では速やかに酸化されるため、空気や水分を遮断するために灯油や軽油などの保護液中に保存します。自身が酸化されやすいため、反応においては強い「還元剤」として働きます。

例題2

物質の比重および密度に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 密度の単位は、無次元数である。
  2. 比重が1より大きい物質は、必ず水に浮く。
  3. 固体または液体の比重は、同体積の4℃の水の質量を基準とする。
  4. 温度が変化しても、物質の密度は常に一定である。
  5. 気体の比重は、同温・同圧の純粋な酸素の質量を基準とする。
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正解: 固体または液体の比重は、同体積の4℃の水の質量を基準とする。

正解は「固体または液体の比重は、同体積の4℃の水の質量を基準とする。」です。比重とは、ある物質の密度と基準となる物質の密度との比を指します。固体や液体の場合は4℃の水を基準(密度1.0g/cm³)とします。比重は比率であるため単位のない「無次元数」ですが、密度にはg/cm³などの単位があります。比重が1より大きい物質は水に沈み、1より小さい物質は水に浮きます。なお、気体の比重は一般に、同温・同圧において「空気」を基準として算出されます。温度変化により体積が変わるため、密度も変化します。

重要用語

指定数量
消防法で定められた、危険物の危険性を判断する基準となる量のことです。この数量以上の危険物を取り扱う場合は、市町村長等の許可を得た「製造所等」で行う必要があります。乙種3類の対象となる自然発火性物質および禁水性物質も、品名ごとに指定数量が定められており、倍数の計算は試験で非常によく出題される重要なポイントです。
製造所等
危険物を製造、貯蔵、または取り扱う施設全体の総称です。「製造所」「貯蔵所」「取扱所」の3つに大きく分類されます。貯蔵所には屋内貯蔵所や屋外タンク貯蔵所など7種類、取扱所には給油取扱所や販売取扱所など4種類があり、それぞれ設置基準や構造に関する法令上の規定が細かく定められています。試験ではこれらの分類を正しく理解することが求められます。
危険物取扱者
消防法に基づき、危険物の取り扱いや立ち会いを行う資格を持つ人のことです。甲種、乙種、丙種の3種類があり、乙種3類は特定の自然発火性物質や禁水性物質を扱うことができます。免状の交付を受けてから一定期間ごとに保安講習を受ける義務があり、住所や氏名に変更があった場合には免状の書き換え申請が必要となるなど、資格管理に関する法令知識も重要です。
危険物保安監督者
製造所等において、危険物の取り扱いの安全管理を実務的に監督する責任者のことです。甲種または乙種の危険物取扱者で、6ヶ月以上の実務経験がある者の中から選任されます。選任または解任したときは、遅滞なく市町村長等に届け出なければなりません。乙種3類の免状所持者は、第3類の危険物を取り扱う施設において保安監督者になることができます。
定期点検
特定の製造所等の所有者などが、構造や設備が技術上の基準に適合しているかを定期的に点検し、その記録を保存する義務のことです。原則として1年に1回以上実施し、点検記録は3年間保存しなければなりません。地下タンクを有する施設や移動タンク貯蔵所などが対象となり、法令で定められた点検項目に基づき、安全性を維持することが目的です。
仮貯蔵・仮取扱
指定数量以上の危険物を、消防署長等の承認を受けて、10日以内の期間限定で製造所等以外の場所において貯蔵または取り扱うことです。工事中や一時的な荷役作業などが該当します。本来、指定数量以上は許可を受けた施設でしか扱えませんが、火災予防上の安全対策を講じた上で、例外的に認められる制度です。期間や承認権者の違いが試験での頻出項目です。
移送
移動タンク貯蔵所(タンクローリー)などを用いて危険物を運ぶことです。移送中には、その危険物に対応した免状を持つ危険物取扱者が乗車していなければなりません。また、車両の前後には「危」の標識を掲げ、消火設備を携帯する義務があります。長距離走行時の休憩や、危険物の漏洩を防ぐための措置など、安全確保のための基準が細かく定められています。
設置・変更の許可
製造所等を新しく設置したり、その位置、構造、設備を変更したりする際に、事前に市町村長等の許可を受ける手続きのことです。法令の基準を満たしているか審査が行われます。許可を受けた後、工事が完了した際には「完成検査」を受け、合格して完成検査済証の交付を受けなければ使用することができません。品名や数量のみを変更する場合は「届出」が必要となります。

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