出題範囲
- 排ガス処理/設備
- ばいじん/硫黄酸化物
- 計測・管理
- 窒素酸化物/その他
- 大気汚染防止法/法規
例題に挑戦
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例題1
大気汚染防止法における「ばい煙」の定義及び「特定物質」等に関する記述として、誤っているものはどれか。
- 「ばい煙」には、燃料その他の物の燃焼に伴い発生する硫黄酸化物が含まれる。
- 「ばい煙」には、物の燃焼、合成、分解その他の処理に伴い発生する物質のうち、カドミウム、塩素、フッ化水素などの有害物質が含まれる。
- 「ばい煙」には、燃料その他の物の燃焼に伴い発生するばいじんが含まれる。
- 「揮発性有機化合物(VOC)」とは、大気中に排出され、又は飛散した時に気体である有機化合物を指すが、政令で定める物質は除外される。
- 「特定物質」とは、ばい煙発生施設において事故が発生したときにのみ、例外的に排出される物質を指す。
解答と解説を見る
正解: 「特定物質」とは、ばい煙発生施設において事故が発生したときにのみ、例外的に排出される物質を指す。
正解は「「特定物質」とは、ばい煙発生施設において事故が発生したときにのみ、例外的に排出される物質を指す。」です。大気汚染防止法第2条第12項において、特定物質とは、ばい煙発生施設において発生する物質のうち、その排出が人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがあるものとして政令で定めるものを指します。これは通常の製造工程等で発生する物質(アンモニア、シアン化水素など)を含んでおり、事故時にのみ排出されるものに限定されません。事故時の措置については同法第17条に別途規定されています。
例題2
大気汚染防止法に基づき、ばい煙発生施設の種類や規模ごとに「ばい煙排出基準(一般排出基準)」を定める権限を持つ者は誰か。
- 都道府県知事
- 環境大臣
- 厚生労働大臣
- 国土交通大臣
- 気象庁長官
解答と解説を見る
正解: 環境大臣
正解は「環境大臣」です。大気汚染防止法第3条第1項の規定に基づき、ばい煙発生施設において発生するばい煙の排出基準は、環境省令により、施設の種類及び規模ごとに、排出量または排出濃度について環境大臣が定めることとされています。これが全国一律に適用される「一般排出基準」となります。なお、都道府県知事は、地域の環境改善のために必要がある場合に、条例によって国の基準よりも厳しい「上乗せ基準」を定めることができますが、法に基づく主たる基準策定者は環境大臣です。
重要用語
- バグフィルタ
- ろ布を用いて排ガス中のばいじんを捕捉するろ過式集じん装置です。微細な粒子に対しても99%以上の高い集じん効率を誇り、慣性衝突、遮り、拡散などの原理で捕集します。粉塵が堆積すると圧力損失が上昇するため、振動やパルスジェット方式による定期的な払い落としが必要です。ろ布の耐熱温度や耐食性が選定上の重要なポイントとなります。
- 電気集じん装置
- コロナ放電によって排ガス中の粒子を帯電させ、静電気力(クーロン力)を利用して集じん極で捕集する装置です。圧力損失が極めて低く、大容量のガス処理に適しています。粒子の電気抵抗率(比抵抗)が性能に大きく影響し、抵抗率が高すぎると逆電離現象、低すぎると再飛散が生じて効率が低下するため、温度や湿度の調整による抵抗制御が重要です。
- 排煙脱硫装置(石灰石膏法)
- 排ガス中の硫黄酸化物(SOx)を除去する装置で、湿式法である石灰石膏法が最も一般的です。吸収塔内で石灰石スラリを噴霧し、SO2と反応させて亜硫酸カルシウムを生成した後、酸化して石膏として回収します。高い脱硫率を得るためには、液ガス比(L/G)の最適化や吸収液のpH管理が不可欠であり、スケール付着の防止も運転上の課題となります。
- 排煙脱硝装置(選択적接触還元法)
- 触媒を用いて排ガス中の窒素酸化物(NOx)をアンモニアと反応させ、無害な窒素と水に分解する装置です。触媒には酸化チタンやバナジウムが使用され、通常300〜400℃の温度域で高い除去率を示します。未反応のアンモニアが排出される「アンモニアスリップ」を抑えつつ、触媒の被毒(劣化)を防ぐための適切な温度・濃度管理が求められます。
- サイクロン
- 遠心力を利用して粒子を分離・捕集する重力・慣性力集じん装置です。構造が単純で可動部がなく、高温・高圧下でも使用可能なため、粗大な粒子の前処理用として広く使われます。集じん効率は、入口流速を上げたり円筒径を小さくしたりすることで向上しますが、流速が速すぎると粒子の再飛散や圧力損失の増大を招くため、バランスを考慮した設計が必要です。
- ろ過風速
- バグフィルタにおいて、単位時間・単位ろ面積あたりを通過するガス流量を指し、通常m/minの単位で表されます。ろ過風速を低く抑えるほど集じん効率が向上し、ろ布への負荷や圧力損失を軽減できますが、装置の大型化とコスト増を招きます。処理ガスの温度やばいじんの付着性に応じて、最適なろ過風速を選定することが設備設計の要となります。
- コロナ放電
- 電気集じん装置の放電極に高電圧を印加した際、極の周囲で空気の絶縁破壊が起こり、微弱な光と音を伴って発生する放電現象です。この放電によって生成されたマイナスイオンが排ガス中の粒子に付着(帯電)することで、集じん極への移動が可能になります。安定したコロナ放電を維持することが、電気集じん装置の性能を左右する基本的な要素です。
- ベンチュリースクラバー
- 排ガスを縮小部(スロート部)で高速化させ、そこに洗浄液を噴霧して生じる微細な液滴で粒子を捕捉する湿式集じん装置です。非常に高い集じん効率を持ちますが、ガス流速が速いため圧力損失が非常に大きく、送風機の消費電力が多くなる欠点があります。ガス状物質の吸収も同時に行えるため、有害ガスを含む排ガスの処理にも適しています。
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