医療・介護・福祉 / 幼児教育

保育士試験(筆記)の例題・出題範囲・重要用語

出題範囲

  • 保育原理
  • 教育原理及び社会的養護
  • 子ども家庭福祉
  • 社会福祉
  • 保育の心理学
  • 子どもの保健
  • 子どもの食と栄養
  • 保育実習理論

例題に挑戦

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例題1

「児童福祉法」における児童自立生活援助事業(自立援助ホーム)に関する記述として、適切なものはどれか。

  1. 支援の対象は経済的に困窮している世帯の児童に限られ、虐待を受けた児童は対象外である。
  2. 義務教育を終了した児童等を対象とし、必要があると認められる場合は22歳の年度末まで支援を継続できる。
  3. 入居する児童に対して、必ず実親との面会を週に一度以上強制しなければならない。
  4. 都道府県ではなく、すべて民間企業が運営しなければならないと規定されている。
  5. 対象は15歳未満の児童に限定されており、義務教育期間中の児童が中心となる。
解答と解説を見る

正解: 義務教育を終了した児童等を対象とし、必要があると認められる場合は22歳の年度末まで支援を継続できる。

児童福祉法に基づく児童自立生活援助事業(自立援助ホーム)は、義務教育を終了した児童や、大学等に在学中で自立支援が必要な者などを対象としています。2022年の法改正および近年の制度運用により、個別の必要性が認められる場合には、22歳の年度末まで支援を延長できる体制が整えられました。これにより、社会的養護から離れた後の若者の自立をより長く支えることが可能となっています。正解は「義務教育を終了した児童等を対象とし、必要があると認められる場合は22歳の年度末まで支援を継続できる。」です。

例題2

「児童虐待の防止等に関する法律」の規定に関する次の記述のうち、不適切なものを一つ選びなさい。

  1. 児童の目の前で家族に対して暴力を振るう「面前DV」は、身体的虐待と定義されている。
  2. 児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに児童相談所等に通告しなければならない。
  3. 児童に対して著しい暴言を吐き、拒絶的な対応をすることは、心理的虐待に含まれる。
  4. 児童の身体に外傷が生じるおそれのある暴行を加えることは、身体的虐待とされる。
  5. 児童を住居内に長時間放置し、養育を著しく怠ることは、ネグレクトに該当する。
解答と解説を見る

正解: 児童の目の前で家族に対して暴力を振るう「面前DV」は、身体的虐待と定義されている。

児童虐待の防止等に関する法律において、虐待は「身体的虐待」「性的虐待」「ネグレクト」「心理的虐待」の4つに分類されます。児童の面前で配偶者や家族に対し暴力を振るう行為(面前DV)は、児童の心に深刻な影響を及ぼすため、法律上は「心理的虐待」に該当します。身体的虐待は、児童の身体に直接的な危害を加える行為を指します。正解は「児童の目の前で家族に対して暴力を振るう『面前DV』は、身体的虐待と定義されている。」です。

重要用語

保育所保育指針
厚生労働省が告示する、保育所における保育の内容や運営に関する基本的事項を定めたガイドラインです。児童福祉法に基づき、すべての保育士が遵守すべき指針として機能しています。子どもの最善の利益の考慮や、養護と教育の一体的な提供などが強調されており、試験ではその基本原則や五領域(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の内容が非常に高い頻度で出題されます。
倉橋惣三
日本の「幼児教育の父」と称される人物です。東京女子高等師範学校附属幼稚園の主事として活躍し、子ども自身の生活の充実を重視する「誘導保育」を提唱しました。子どもが自ら育とうとする力を尊重する「自から成る」という考え方を大切にし、日本の保育理論の基礎を築きました。著書『幼稚園真諦』は試験対策上の必読書であり、彼の教育思想は現代の保育にも強く影響を与えています。
養護と教育の一体性
保育所保育指針において保育の基本とされる概念です。子どもの生命の保持と情緒の安定を図る「養護」と、健やかな心身の発達を促す「教育」を、不可分なものとして一体的に提供することを指します。保育所は生活の場であり、保育士が子どもの状態を適切に受け止め、安心感を与える養護的な関わりがあってこそ、教育的な育ちも可能になるという考え方に基づいています。
環境を通した保育
保育士が直接的に知識を教え込むのではなく、子どもが自発的に関わりたくなるような「環境」を構成することで子どもの発達を促す手法です。環境には、施設や遊具などの物的環境、保育士や友人などの人的環境、自然や社会の事象などが含まれます。子どもの興味や関心に基づき、環境との相互作用を繰り返す中で主体的な学びが生まれることを重視する、幼児教育の根幹をなす考え方です。
児童憲章
1951年5月5日に制定された、児童に対する正しい観念を確立するための宣言です。「児童は、人として尊ばれる」「児童は、社会の一員として重んぜられる」「児童は、よい環境の中で育てられる」という3つの柱を掲げています。法律ではありませんが、日本の児童福祉の基本理念を示すものとして極めて重要です。試験では特に、この3つの柱を記した前文の内容が頻繁に問われます。
フレーベル
ドイツの教育学者で、1840年に世界で初めての幼稚園(キンダーガルテン)を創設した「幼児教育の祖」です。遊びを子どもの自己活動の最高段階と位置づけ、「恩物(ギフト)」と呼ばれる一連の教具を考案しました。子どもの内なる神性を引き出すことを教育の目的とし、その理論は世界中に広まりました。試験では、世界初の幼稚園の名称や恩物の概念、遊びを重視した教育思想が頻出ポイントです。
モンテッソーリ
イタリアの女性医師で、独自の教育法を確立した人物です。子どもには自分を育てる力が備わっているという「自己教育力」を信じ、1907年に「子どもの家」を設立しました。感覚教育を重視し、子どもの発達段階に合わせた特定の教具を用いた保育を展開しました。試験では、特定の物事に集中する「敏感期」の概念や、整えられた環境、教具の種類、そして「子どもの家」という名称が重要になります。
児童福祉法
1947年に制定された、日本の児童福祉の根幹を成す法律です。すべての児童が心身ともに健やかに生まれ、かつ、育成されることを保障しています。保育所の設置根拠や、保育士の資格・業務についてもこの法律で定められています。試験対策としては、第一条の理念や第二条の責任所在、保育所の定義や入所に関する市町村の義務など、法的な枠組みを正しく理解しておくことが不可欠です。

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